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第8話

〝君を忘れない〟
それから他愛のない会話をしていたら時間が過ぎていった
時計を見ると、あれから1時間半がたっていた
空
…!私、あと少しで行かなきゃ
泉くん
あ、ほんとだ
泉くん
じゃあ…あと少しだけ、ね
空
うん…
まだここにいたい
泉くんと一緒にいたい
けどお母さんが…
泉くん
ねぇ、手出して
空
私は言われた通り手を出す
泉くん
これ、あげる
泉くんが私の手に置いたのはシオンの花のキーホルダー
空
わあ…!きれい
泉くん
それは目印だから
泉くんはそういって同じキーホルダーを自分のポケットから出した
泉くん
俺が、どこにいても空を見つけられるように
空
うん!!

泉くんの笑顔は…安心する



オレンジ色の光がさしてきて
空を見上げた
きらきら輝く夕日
隣を見ると泉くんも空を見上げていた
その横顔が悲しげだったのは
私の気のせいかな
彼の瞳が切なげに光っているように見えたんだ___


長い沈黙の後泉くんは何かを決心したような目で私を見た
空
…?
泉くんは口を開く
泉くん
俺さ、病気なんだ
空
え…
びょう…き?
頭が混乱していくのがわかる
泉くん
あんまり長く生きられないだろうって言われてる
泉くん
それでさ、それならもういっそ早く死にたいって思ってたんだ
空
…!!!
泉くん
でもさ、空を見てたらそんな気持ち無くなった

思ってもいなかった言葉に驚いて顔を上げる
空
え…?
泉くん
あとどれくらい生きれるかわかんないけど…
泉くん
〝今〟を精一杯生きようと思った
泉くん
それに俺にも親がいる
泉くん
大切な人と…残りの時間を使いたい
空
…うん
私にお母さんがいるように、泉くんにも家族がいるよね






心配してくれる家族がいるってすごいことなんだよね





〝今〟はすごい大切な時間なんだよね…


泉くん
…本当は俺、今日検査が嫌で抜けてきたんだ
空
え!?大丈夫なの…?
泉くん
多分、すごい探してると思う。
泉くん
だから俺も空が病院に戻る時一緒に戻るよ
空
うん、そうして…!
私が言うと、泉くんはボソッといった
泉くん
 俺、かっこわりぃ…
眉を下げてくしゃっと笑う泉くん
私はそんな彼を見て、気づいたら…
空
…そんなこと、ない
空
泉くんはカッコイイもん…!!
でっかい声でそう叫んでいた


今だったら恥ずかしすぎてありえない


でも小2のときにはそんなことも考えず思ったことすべてを口にしていた


彼は一瞬驚いた後、またくしゃっとはにかんだ
泉くん
ありがと、がんばる
その笑顔に何故か胸が高なった___
空
…また会えるよね
泉くん
…うん。いつか、絶対会おう


私達は指切りをした
空
ゆーびきりげんまーん嘘ついたら針千本のーます!
泉くん
指切った!
空
…約束だね
泉くん
うん


そうして時間になり、私達は言い合った
空
〝またね〟
泉くん
うん〝またね〟


いつか〝また〟会えると信じて


病院に戻るとお母さんがベットの上で寝ていた
お医者さん
もう大丈夫ですよ
お医者さん
あと少し寝れば体調も落ち着くでしょう
お医者さんのちらっと胸元を見ると
濁っていなかった
空
…よかった
ガサッ
空
ん?
ガサッと言う音がして、ポケットに手を入れた
そうするとそこには1枚の紙が入っていた
その紙には
泉くん
空へ
シオンの花言葉、調べてみて。
また会おうな。 青より
空
シオンの…花言葉?
私は帰ってシオンの花言葉を調べた
空
…!
シオンの花言葉は…























〝君を忘れない〟




それから私は毎日花畑に通った
彼の言葉を信じて。


でも彼が私の前に現れることはなかった


あの優しい笑顔を見せてくれることも___








時間だけがすぎていき、私は中学生になった


それから私もあの花畑に行くことは次第に減っていった


だから彼には会えていない…1度も


でも私は今もこのキーホルダーを持ち歩いている
これは私のお守りみたいなもの



そしてあの時分からなかった、彼に胸が高鳴る訳




今ならはっきりと分かる





















彼は私の…初恋の人