「あいつのことは仲野と呼びな。」
師は奴が帰った後、俺にそういった
見かけによらず普通の名前だなーっと思った。
仲野は仕事がある度についてくるようになった。その分俺が実行する仕事も多くなった。時には俺と仲野二人でも出掛けた。師は優しく見守ってくれていた
~ある晩~
俺がしっかり寝ているのを確認しに師は寄ってきたが寝たふりをしてすごした。ばれるかと思ったが師は明かりがついた部屋へ戻っていった。
「なんだ改まって話って?」
師が誰かと話してる?のか?
「あぁ。雷夜のことなんだが…」
仲野の声だ!
「ここ最近自分は雷夜と行動していたんだが、アイツどこで手にいれた?」
「……彩苦が連れてきた」
そういえば始めて聞いたなーできればこういう形じゃなくて普通に師の口から聞きたかったなー
「そうか、彩苦が…」
「そんなこと聞きにきたじゃないんだろ。早く話しな」
師が強い口調で言う。今度は仲野が言葉に詰まってる、そんな重大なことなのか?しかも話の流れからして俺のことだろ。
「雷夜を、殺せ」
ん?ライヤヲ、コロセ?
「あいつはこの先も鬼神のごとく命をひきちぎっていく、だがそれだけでおさまるような奴じゃないことは気づいてるんだろ?雷夜が命の火を消すときの顔といい行動といい、人間離れしすぎてる」
「人間離れしすぎてる?まともじゃないお前がいうなっ」
師が仲野に向かって高速で殴りにかかる。俺はヒヤッとした気がしたが仲野は間一髪で師の拳を止めた
「ただの弟子にそこまで感情的になるな、落ち着け、命令だ、■■に殺されるぞ」
■■って誰だ?
「その前にお前が雷夜を殺る可能性の方が高いがな、そしたらお前も俺も命は救われる」
「これも運命だ。とるべき行動期日は3日以内、以上だ」
ガチャリッという玄関が閉まる音が聞こえた後には俺の鼓動以外なにも聞こえなかった
こんなにも興奮状態が続いたの何故だろう
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。