第3話

始まりは…#2
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2019/06/27 02:06
先生:席は…あそこだ。
隣の席は道枝駿佑って言う人だった。顔は整ってて綺麗だなって思ったけどどうやら陽キャで近寄りがたくて…やっぱり怖かった。

駿佑:よろしく。あなたちゃんやんな?
あなたって呼び捨てしていい?

あなた:うん。なんて呼んだらいい?

駿佑:えっとなー駿佑とか?駿でもいいで。短いし

あなた:じゃあ、駿って呼ぶね

駿佑:どーぞどーぞ!


なんだ…陰キャとは喋らないみたいな陽キャじゃないんだ。やさしいな…

先生:道枝~話聞けよー

駿佑:はーい!


なんで私には怒らないんだろって思ってたけどよくよく考えたら先生には私の声が小さすぎて聞こえてなかったかも。

駿佑:休み時間しゃべろーな?

あなた:うん。


こんなにフレンドリーに喋りかけてもらっているのに、普段から人と話さない分とても人とは会話が続かない。


チャイムがなって急に教室が騒がしくなった。
こういうのってだいたい休み時間は女子に転校生が囲まれるべきなんだけど、女子はみんな
チャラくて馬鹿そうな男の子の方に寄って集まっていた。

なんであんな人…ってちょっと思いつつも話盗み聞きしてたら、

女子A:恭平くんはさぁあの子のことどう思う?♡

って思ってもいないのに
やめときぃやーとか言ってた女の子が私の話をチャラ男くんに持ちかけていた。


恭平:あー、あなたちゃん?

なんてこっちをむくからつい目が合ってしまった。
うわって思ったけど目をそらすのが怖くてじっと見つめてたら
ウィンクをされて、余計戸惑ってしまった。


恭平:いいと思うけど~

女子C:えー?そうかなぁ~♡
なんか、物静かで感じ悪くない?


よく目の前でいえるなぁって眺めてたら、

なぁ あんなん気にしてんの?

って駿に声をかけられた。

あなた:気にしてるって言うか…あの男の子チャラいね…。

駿佑:あー、恭平?高橋恭平って言うんやけどな?チャラいしおバカやけど、大事にするべきものはする人やで?また機会あったら喋ってみる?

あなた:いいや…。 やめとくね

駿佑:なんでーさぁーいい人やのにぃ

あなた:仲良いの?

駿佑:うん!少なくとも俺はそう思ってるけど!w

あなた:そっか…いつか紹介して。いつか


分かったーなんて言いながらへにゃへにゃ笑っていた。

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