工業高校なだけにやっぱり
ほかの学校に比べると厳ついというか
強面な先輩が多い。
女子も全校で30人だ。
なかでも機械ロボット科(MR科)は
群を抜いてガラが悪い。
(そういえば汽車で見た先輩もMRだったなぁ)
「怖いよね、女の先輩も男の先輩も」
みんなそう言って無難に過ごそうとしていた。
「あ、加戸さんだ」
友達がいきなりそういう。
顔を上げると加戸さんと目が合う。
「廉ー!こいつ俺の妹なんよー!」
は?え、なんのこと
「なぁー妹ー」
怖すぎる。
とりあえず無言でその場を立ち去った
「あなたちゃんって加戸さんと兄弟だったの?」
「そんなわけないじゃん……」
私も目立たないようにしてたのに
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。