第7話

笑顔
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2019/12/16 15:48
ある日夢を見た
僕がいじめられる夢だ
すれ違うと笑われて
暴言を言われて
周りは何もしずに見るだけ
そして同情し僕を嘲笑う
僕はお前に何をしたっていうんだ
修哉
修哉
キモい
どこがですか?顔ですか?お前の心の方がキモイよ
昴
なんでお前ここに来んの?
来て何が悪い?お前が関わらなければいいだけだろ?僕はお前に何もしていない
大斗
大斗
マジで死ねよ
僕が死んだってお前らは何も変わらないだろう










司
諒,話しがあるんだ
諒の親さんに許可を貰ってしばらく写真を預かることになった



いや,もう貰ってっていいから
そうだ,これは君にあげる
司
でも…
いいから
司
………





親さえも諒の味方じゃなかったのか?
司
ごめんな諒




目の前にある無表情の諒と目を合わせた
司
僕の知り合いに学校,家が嫌すぎて死のうとしてた人がいた
司
そいつは唯一の親友がいた
そいつの隣を居場所とした
司
そんな知り合いが言っていた言葉なんだ





現実を突きつけられる心に刺さる名言だ




司
「気にしたら負けだ」
司
「死にたいなら死ね。自分の人生を崩した性格の悪い奴らに負けてもいいのならば」
司
「楽ってなんだと思う?苦労がないことではない,苦労による楽しさだ」
司
「死にたい言うのに死なない君は何がしたい」
司
「死ぬのは一瞬」
司
「今生きているからお前は偉い,今までよく生きている」





夢でいじめられる側になって初めて気づいた

相手の気持ちなんて自分がその立場にならないと分からないんだな
司
僕は諒の味方なんだよ
僕の隣は諒の居場所なんだよ
司
だから笑え
諒の気持ちは死んだ今じゃ分からないけど
もし聞いてくれていたら骨の髄まで感じて欲しい
司
諒の味方は僕だ










これが現実か
諒
あの時まで頑張って生きていて偉かった
諒
でも自分は苦労による,誰かと笑える楽しさを
諒
あんな奴らに負けて
諒
一瞬で
諒
自らの手で壊してしまった
司の言葉は心に深く突き刺さった
諒
皆私が笑うと気持ち悪くなるの?
だったらもう笑わない
諒
そう思っていたけど
諒
貴方は笑えと言ってくれるの?
諒
貴方は私の味方でいてくれるの?
この時最も心から感じた
諒
…死ななければ良かった……
あなたと会えて幸せでした
私はあなたのことが大好きです
私は…あなたの隣にいたい
諒
…ごめんなさい…ごめんなさい司……!
私の遺影を持って机に突っ伏して座っている司の隣で,私は泣き崩れた





司
…諒……?
諒の声がした気がした
司
…気のせいか…
諒の遺影が僕の涙で濡れてしまった
ごめん…あ
遺影が笑っている気がした



…諒…僕の思いは伝わったんだな…
ありがとう,笑ってくれて

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