ある日夢を見た
僕がいじめられる夢だ
すれ違うと笑われて
暴言を言われて
周りは何もしずに見るだけ
そして同情し僕を嘲笑う
僕はお前に何をしたっていうんだ
どこがですか?顔ですか?お前の心の方がキモイよ
来て何が悪い?お前が関わらなければいいだけだろ?僕はお前に何もしていない
僕が死んだってお前らは何も変わらないだろう
諒の親さんに許可を貰ってしばらく写真を預かることになった
親さえも諒の味方じゃなかったのか?
目の前にある無表情の諒と目を合わせた
現実を突きつけられる心に刺さる名言だ
夢でいじめられる側になって初めて気づいた
相手の気持ちなんて自分がその立場にならないと分からないんだな
諒の気持ちは死んだ今じゃ分からないけど
もし聞いてくれていたら骨の髄まで感じて欲しい
これが現実か
司の言葉は心に深く突き刺さった
この時最も心から感じた
あなたと会えて幸せでした
私はあなたのことが大好きです
私は…あなたの隣にいたい
私の遺影を持って机に突っ伏して座っている司の隣で,私は泣き崩れた
諒の声がした気がした
諒の遺影が僕の涙で濡れてしまった
ごめん…あ
遺影が笑っている気がした
…諒…僕の思いは伝わったんだな…
ありがとう,笑ってくれて
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!