教室
後ろから雅さんが抱きついてきた
顔の前で合掌しながら雅さんが言った
いつもとは違う雅さんの態度
出会って2日目
まだ性格も知らないし信頼できない
裏切られるかもしれない
でも希望を持った
肩を組まれた
いじめがないこのクラス
でも
あの人も私の悪口を言ってるんじゃないか?
あの笑い声は私のじゃないか?
そんなことを考えてしまう
廊下では案の定言われ続ける
相変わらずの暴言
相変わらずの虐待
相変わらずの自傷行為
雅さんに癒されそうになったが心の傷は消えないまま
そんなある日
ドア越しだった
聞き耳をたてる
それ何気に傷つく( ´ཫ`)
ガラッ
コクっ
川島の性格を知らない
でも「味方」に反応した
コクっ
雅さんが抱きついてきた
良い選択だったのだろうか
川島は本当に好きなのだろうか
からかって告白されてる感じだった
教室のあの会話
何なのだろうか
ウソ告を続けられた私にとってとりあえず頷いとく感覚だった
いつまで続くのだろうか
周りを見ると大斗が1人でこっちを見ていた
怖い
私の震える手に気づいたのか一緒に中に入った
みんな私の味方?
人生はゲームじゃない,甘くないのに
期待している自分がいた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!