目を覚ました
自分の部屋だ
なんか知らない人が私の前で窓を背にして立っていた
なんだこの天使の羽は
誰だろう,厨二病か
でも厨二病の人,この近くにいなかったはず
さっきから何を言っているのか分からない
無視しよう
あ
私は死んだのか?
首元に手をやると縄はなかった
…死んだか
…そうか
嬉しい
どういうことだろう
霊ってこと?
私は頷いた
首を横に振った
何この非現実的な今
死んだら知らない男が現れて羽がついてるとか
面白そうだと思い結翔って人について行った
信頼はしてないけど自分に羽がついてるから興味を持った
羽は取れなかったし
リビングにて
街
これを見て確信した
私は死んだんだ
意味深なふーんだな
公園のブランコに座って色々話した
・誰にも自分の姿が見えない
・天使じゃなく霊
・飛べない
・生き返らない
・死なない
・お腹は空かない
・他の霊は見えない
…らしい
この人はいい人だった
でも信用出来ない
特に男なんか大っ嫌いだし私は人間不信
でも普通にいい人
*
夜
誰にも見えないということは誰にも気づいてもらえないということだ
たまにこっち見る人はいわゆる霊感がある人らしい
誰もいない公園
机と椅子の上に屋根がある休憩所で寝ることになった
その夜結翔に襲われた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!