私はこんなに傷付いてるの
誰か助けて
そんな風に考えていた私の左腕には沢山の赤い線があった
憧れて大好きだった先輩が卒業して居場所が無くなってしまった
そんな中私は3年生になった
私以外皆明るくて好かれる正反対の人だった
3-Cか
いじめっ子3人は別のクラス…良かった
朝の廊下
うわっあの3人組だ
何で私なんだろう
沢山努力してるのに
その努力を踏みにじられる
トイレでカッターを取り出し左腕を傷つけた
左腕の赤い傷跡はまた1つ増えてしまった
この傷跡はいじめられた数,証…
教室
そう言って雅さんはその場を去った
笑顔で友達と写真を見せる姿
あの姿にどうしてもさっきまでの行動の偽りを感じてしまう
何だったんだろう
私をからかうため?
明るく平等で優しい雅さん
そんな人も裏では何を考えているのか,何をしているのか分からない
怖い,何を話しているのかが怖い
でも正直嬉しかった
いつも周りと違い嫌がる態度を取られる私にとってあの馴れ馴れしい行動は嬉しかった
肩を組まれたあの写真
雅さんはどうするのだろう
メモを渡された
書いた
こんなに話したのは初めて
心臓がバクバクする音が聞こえていた
本当になんなのだろうか
*
コンビニで夕飯を買った
裏口から家に入り部屋に行った
良かった,今日は仕事遅いのか
もう追加されてる
MIYABI
この子だろうな
追加しとこう
1分後
その言葉の後写真を送ってきた
SNOWで撮ってあった
ぶりっ子発言だろうが正直私は自分の顔が好きだ
整形でつくられた偽装の顔
そんな顔を可愛いと言ってくれる雅さんを騙しているという感情が私を襲う
誰もいない部屋で私の声が響いた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。