JN「あれ?二人ともなにやってんの。」
YN「ユンギ先生と…もしかして生徒さん…?」
YG「こんにちは。デートですか?」
ユンギ先生の意地悪。なんでそんなこと聞くんだ。私の気持ちを知っておいて…
JN「ええ。まあ、」
そう照れながら言う先生はどこか幸せそうで。
ユナ先生はジン先生と絡ませた腕をグイッと自分の方に引き寄せていた。
私に対する牽制かな
ああ
知りたくなかった
YN「あなたちゃんって言うのね。」
『はじめまして、ユナ先生。』
YN「あなたちゃん、この事は黙っててくれる?」
『勿論ですよ。
二人とも……お似合いですね』
笑ってそう返すけどちゃんと笑えてるかな
いや笑えてないな、だって今にも涙が溢れそうなんだもん
JN「あなた……?」
ジン先生のバカ。
そんな真っ直ぐな目で私の事見ないでよ
ジン先生は私の頭を撫でようと手を伸ばした
けど
それはユンギ先生の手によって遮られた
YG「ジン先生。ユナ先生。生徒の前でプライベートを曝け出すのは教師としてどうかと思いますけど?」
私は俯いててユンギ先生がどんな表情してたかは分からなかったけど声のトーンでなんとなく怒ってる気がした
JN「あ、そうですよね。ユンギ先生とあなたは何をしてたんですか?」
YG「カフェで勉強を教えてましたよ。彼女、難しい問題を解けるようになったんです。必死に勉強してましたよ。ご褒美が貰えるからって。」
『ちょ、ユンギ先生……』
ジン先生はハッとしたように私のことを見た。けど今ジン先生を見ると泣き出しそうだから目を逸らした
YG「じゃあ、僕達はこれで」
そう言ってユンギ先生は私の手を引いて試着室へ向かった
あー
私、ユンギ先生に助けられてばかりだ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。