第11話

先生
5,413
2020/04/11 05:00




翌日、ユンギ先生が車で迎えに来てくれるらしく、家の外で待機していると

それらしい車がやってきた




YG「よ。おまたせ、乗っていいよ」


窓から顔を覗き込ませる先生は私服だったからか、少しだけかっこいいと思ってしまった



『先生、かっこいいですね』



あれ。私は何を言ってるんだ。どうしたキムあなた




YG「お前何言ってんだ?」


ご名答。















そうこうしているうちにショッピングモール内のカフェに来た






隣に並んで歩いていると周りの女の人から視線が集まるのが分かる。それが向けられているのは勿論ユンギ先生



私なんて見向きもされませんわ




まあそりゃあね、肌は白くてスタイルも良いし顔なんて芸能人並みにカッコイイ。


まあ私のタイプではないけど



それに当の本人は全くそんな目線が向けられてるなんて気づいてなさそうだし




YG「ん?どうした。そんなに見て」


『あ、いや別に。なんかいつもと違うなーって』



YG「まあ私服だからな。学校だといつもスーツだし」






店員に案内され席に着くとユンギ先生がメニュー表を開いた


YG「お前、何食べたい?」


『え、自分で払いますよ』



YG「馬鹿。子供に払わせるわけねぇだろ」



『子供……もう高三なので大人ですぅ』





YG「お前の場合は童顔だから大人には見えねぇよ」




いや傷ついた。普通に心削られたよね。うん




結局ユンギ先生に甘えることにしてパンケーキを頼んだ。しかも1番高いやつ




YG「遠慮ってのを知らねぇんだな。」


『ユンギ先生がなんでもいいよって言ったんですよ』


YG「お前のそういう所が子供だって言ってんの。」



ペちっと額にデコピンされる



『私子供って言葉嫌いです』



YG「ふーん。そんなに大人になりたいんだ」



『まあ、そうですね。』



YG「大人になっても楽しいことなんてねぇよ。だから今のうちに高校生活楽しんどけ。」



わしゃわしゃと頭を撫でられる



『ユンギ先生今、楽しくないんですか?』


YG「前は楽しいことなんてあんまり無かったかなあ。でもなんでか知らねぇけど最近は楽しい」



『へー。私達の学校来て好きな人でもできたとか!?』



YG「あー。そうかもしれないな」





ユンギ先生、女の人に興味無いと思ってたけど意外とそんなことなかったんだ。








ユンギ先生の好きな人かー。
どんな人なんだろ。絶対可愛いだろうな





『好きな人ってユナ先生の事ですか?』


YG「ん?ユナ……誰?」


『え?高二の英語の先生ですよ』



YG「あー。あの人か、すまんすまん。名前を覚えてなくてさ」





え、大丈夫なのこの人
学校一可愛いと言われてるユナ先生を知らないなんて……





YG「ユナ先生がなんだって?」



『あ、いや、好きな人がユナ先生かなって思ったんですけど、違うっぽかったです』


YG「あー。あの先生は俺は好かねぇな




……ってあれ?」









ユンギ先生が話してる途中になにかに視線をやったので気になって視線の先を見ようとしたらユンギ先生の大きな手で目を隠される



『うわっ、なんですか!?』



YG「ん?別にー。」




手が離れた時には何も無かったかのように先生が水を飲んでいる




一体何を見たんだろ











プリ小説オーディオドラマ