第36話
(^ワ^=)×触れたい 🥀
なんて話してるけど、
しげは私に触れられない。
しげは私と高校入学式に向かう途中で
通り魔に刺されてこの世にいないから。
しげは亡くなってから
私の守護霊になってくれた。
しげは昔から私とよく遊んでて…
まさか、高校入学のときにしげが死ぬなんて
だれも思ってなかったから。
しげは中学の頃もモテモテで
友達なんて山ほどいたからお葬式なんか
泣いてる人しかいなかった。
やっぱしげって愛されてるよなぁって、
しげは5歳児のように
外で遊ぶわちゃわちゃタイプだけれど、
しげはよく泣く。
その分よく笑う。
.
それだけじゃない。
昔からしげが大好きだった。
昔お花畑でお花で作った指輪を
指にはめてこれずっと付けててって、
大人になったら結婚しようなんて言って。
結局お花で作ったからその指輪は
すぐ枯れて萎れてしまったけれど…
その枯れた指輪は今でもちゃんと
しまってある。
しげへの愛は自分が成長するに
連れて恋愛感情に変わっていた。
でも振られてこの関係が終わるのが
嫌だった。だから、告白しなくて大丈夫と
思った数日後しげが天国に旅立った。
そのしげはどこか寂しげな顔をしていた。
.
プップーーーー!!!!
ガシャン!!!!!!!!!!!
っ、…あれ??
痛くない…??
触れることはないのに、…
唇が触れた気がした。
その後しげは静かに私の前から
消えていった。
命をかけて私を守ってくれる。
そんな
自慢の守護霊でした。