健人が帰ってくるのが遅い。
まぁ仕事だから仕方ないよ?でもさ…
さすがに遅い。
夕飯作って待ってるんだけどな、
健人 「ただいま…って、テーブルにうつ伏せで寝てるし…」
嘘、本当は寝たフリ (笑)
健人 「…」
さすがにバレたかな…
なんて思っていたら静かなリビングにリップ音が聞こえ、
頬に少し温かく、柔らかいものが当たっている感触があった。
健人 「いつもこんな遅くまで待たせてごめんね、ベッドで先に寝てていいって言ってるのに。」
気付いて…ない?
そして健人は私の体を起こしてベッドまでお姫様抱っこで運び、
そのまま寝かせた。
少し小さいけど、リビングからは
健人 「今日もうまっ」
なんて声が聞こえた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!