その日、いつも通り、森はとっても平和だった。
えへへ、わたしがたいちょーなんだよ。なんかうれしいな〜!
サクサクサクサク、森の落ち葉を踏んでわたしとキツネさんはあるいていく。
しばらく歩いていたら、
ガサガサガサッ
近くの茂みに、だれかいるみたい。
わたしが声をかけると、顔を出したのは、
やったぁ!お友達、また増えた!
タヌキさんとキツネさんといろいろ話していたら、
空から、ハトさんが飛んできた。
もう、キツネさんとハトさんったら、わたしに内緒でお話してるなんてずるい!
真面目な話って何だろう?
なんか、キツネさんちょっと暗い顔してる?タヌキさんもどしたんだろう。
俯いてるっていうか…
少し前に、ポプラの木さんが、森の外には人間っていうものがいるって言ってた気がする。その人たちが、『普通』なのかな?
木の葉が揺れて、鳥さんたちが巣に逃げ帰る。
その時、もう1羽のハトさんが来た。
そして、こうみんなに言った。
いつもと違う、騒がしい風が吹いていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。