第29話

ディノ × You
3,751
2020/01/04 11:57

はぁ...今日もバイトか...




私は高校3年生




なったばかりだからいいものの




受験のときまでバイト掛け持ちなんて嫌だな...




私の生活はある意味規則正しい




朝から夕方まで学校にいて




そのあとはバイトして家に帰る




毎日それの繰り返し




バイト掛け持ちなんかしてるのは




私のある夢のためなんだけど ________














先輩
...さん、ちょっと、聞いてるの?
あなた

え、あ、...はい

先輩
もしかして掛け持ちなんかしてないでしょうね?これだから最近の新人は...
あなた

...すみません

先輩
集中してね?うちは真面目に働かない人を雇えるほど裕福じゃないから
あなた

...はい


また怒られた...




私は最近負のオーラにおちいっている




私の夢が実現しないのではないかという不安で




バイトなんかしてても意味ないんじゃないかって考えて




いつも今の生活を投げ出したくなる




親は私の夢について反対はしないけど




応援も...してくれない




だから私が遅くまでバイトしなきゃいけなくなるのだった
先輩
そうだ 今日から入る子がいるんだけど...あ、きたきた

先輩が指さした方向を見ると




高校の制服を着たままの男子が走ってきていた
ディノ
ディノ
すみません...少し遅れました
先輩
それじゃあさっそく仕事にかかってもらおうかしら


この子...今日から入るんだ



先輩
何ぼーっと立ってるの?あなたさんは早く行きなさい!
あなた

...あ、すみません


私が急いで持ち場に戻ると




後ろから私を怒る声がまだ聞こえていた






これだから辞めたくなるんだよ...




なんでここに入ったんだろ?





ここのバイトは飲食店で意外と人気もあった




だからあんまり不自由ないだろうと思って始めたのに...

























夜ご飯の時間帯はいつも混む




今日はいつにも増してお客さんが入っていた
先輩
あなたさん、ディノくんの方も応援お願いね
あなた

わ...かりました


私だけでも手一杯なのに先輩は




いつも私よりも新人の子達の世話を押し付けてくる




どうせ次休み時間なの先輩だから早く行きたいんだろう

でも私は抗えることも無く仕方なしに




さっきの男の子のところへ行く
あなた

あー名前...なんだっけ

ディノ
ディノ
僕ですか?ディノです
あなた

そうだ、ディノくん

あなた

先輩から応援お願いって言われたんだけど...特に困ってなさそうだね

ディノ
ディノ
わざわざありがとうございます
あなた

え、あ...ううん
言われてきただけだから



私はディノくんの様子に驚いてしまう




今まで私にお礼なんか言ってきた人いなかったから




なんかこの子...今までと違うな...















そのあと、




今度は私の方が手が離せなくなってしまった







すみませーん
あなた

はーい

こっちも注文ー
あなた

はーい!

お会計お願いします
あなた

今行きます!

すみません、子供用の椅子ありますか?
あなた

そちらにございます!


なんでこんなに今日は混んでるんだろう!?




私がそんな愚痴を頭の中でこぼしながら




厨房から新しく来たお客さんに水を出そうと運んでいると




前に小さな子供が急に飛び出してきて




私の足に引っかかった
あなた

わっ!!!!!!


私が派手に転んだおかげで




持っていた水をこぼしてしまった
あなた

すみません...!!

私の方こそごめんなさい...
子供のことちゃんと見ておかなかったから...
あなた

いえ、お客様のせいではございません

あなた

私の不注意で誠に申し訳ございませんでした


私の制服はお客さんの服よりもびしょ濡れで




派手にかかってしまったのが目に見えてわかった




やっちゃった...また怒られる...

そう思った時
ディノ
ディノ
先輩、大丈夫ですか
あなた

...え

ディノ
ディノ
僕にここは任せてください、先輩は制服脱いで...
あなた

...ありがとう


ディノくんがさっそうと現れて




私にそう言ってくれた




私はディノくんにその場を任せ




着替えるために更衣室に向かった





















バイト終わり

帰ろうとしているディノくんが目に入った
あなた

ディノくん...!

ディノ
ディノ
あ、はい どうしました?
あなた

さっきは...ありがとう

ディノ
ディノ
いえ...先輩にはいつも助けてもらってますから
あなた

でもそのおかげで風邪ひかなくて済んだし先輩にも怒られなかったし...

ディノ
ディノ
先輩、気になってたんですけど
あなた

なに?

ディノ
ディノ
どうして先輩はここで働いてるんですか?聞いたら結構長くやってるみたいじゃないですか?
あなた

そのことか...

ディノ
ディノ
しかも先輩のことだけをあのちょっと怖い先輩が目をつけてるのは目に見えてわかりますし...
辛くないですか?
あなた

辛い...んだけどね笑

ディノ
ディノ
え、じゃあなんで...
あなた

私には夢があるの

ディノ
ディノ
夢...?
あなた

うん、両親は応援してくれないけど...
私、美容師になりたいんだ でも、そのためにはたくさんのお金がかかる だからお金を貯めなくちゃ行けなくて

ディノ
ディノ
美容師...
あなた

ごめん、なんか今どき夢とか言うと引かれたりからかわれたりするから言うつもり無かったんだけど...

ディノ
ディノ
引く?そんなことするわけないじゃないですか
あなた

...え?

ディノ
ディノ
先輩がそのためにバイトしてて辛くても長く続けてやってるっていうのは相当すごいことだし
ディノ
ディノ
僕は先輩のことからかったりなんかしないです
というかする方がおかしいですよ...誰ですか?そんなことする奴
あなた

...ふふふっ

ディノ
ディノ
え、なんで笑うんですか...!?
あなた

...嬉しくて

ディノ
ディノ
これが普通ですよ...?
あなた

ありがとう、ディノくん

そう言うとディノくんも笑った



































あなた

思い返せばそんなことが私たちの最初の出会いだったんだね

ディノ
ディノ
そうだね
あなた

でも今こうして...美容師になれたのはディノのおかげだよ

ディノ
ディノ
それは違うよ?
あなたが頑張ったからでしょ?
あなた

ふふふ、ありがとう

ディノ
ディノ
僕はあれからこうして今でもあなたの隣にいれることが何より幸せかな
あなた

それは言い過ぎだよ?

ディノ
ディノ
本当のことだから...!
あなた

でも、私もそうかも

あなた

これからも、よろしくお願いします

ディノ
ディノ
こちらこそよろしくお願いします




















二ー二ー様、リクエストありがとうございます🌼


こんな感じでどうだったでしょうか...?


なんかスングァンの時もそうだったんですけど


内容が大人っぽくなってきちゃってて


どうしよう...それが悩みです...


書いててドキドキする可愛いやつ書きたいんですけど...


なんかいいシチュエーションないですか!?


こんなので気に入ってくださらなかったらまた書きます〜!!

プリ小説オーディオドラマ