テーブルに持って行って
お皿を並べる
大きなひとくち。
スニョンは
私が思い出さないように
会話が止まることなく
たくさん話してくれた。
流しの前に二人ならんで
私が洗って
彼がすすぐ。
カチャンッ
食器乾燥機に重ねた食器が
傾く。
スニョンの手は止まる
今でもドキリとしてしまう瞳。
でも嘘ってわかってる。
また手を動かし始める。
最後のお皿を彼がすすいだ。
彼がお風呂に行ってから
ソファーに座り
テレビをつける。
映像は見えても音が、声が入ってこない。
ビール、、。
飲もうかな 、手を伸ばし
ビールを取り、冷蔵庫の前で飲む。
ソファーに座り
一緒にビールを飲む。
私は眠りに落ちた。
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スニョンside
お風呂に入っている間
あなたを1人にしたら
思い出すかもしれない。
そう思って早くあがった。
ビールを飲んでいる彼女が
奥さんであればいいのに。
そう思うばかり。
一緒にソファーに座り
寝てしまった彼女はとてもかわいらしい。
携帯には
何件もの着信履歴と
メッセージ。
今のお前は許せない。
あれだけ好きって言ってたのにな。
ほんとに俺のものにしようか、、。
まぁ、そんなことができるなら
高校のとき。既に
付き合ってたよな、、、。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!