会場に入ると
すごい大勢の人。
すると私の首に手を回し
くくっていた髪のゴムを取った
すると後ろから
聞き覚えのある声。
先輩だ
トイレに駆け込んだ
嫌な予感がしたから。
女の人たちずっと見てた。
お話するの、ダメだったのかな。
トイレから戻って、
社長たちとは離れた場所で
飲み物を飲んでいた
お酒をちょこっとだけ。
バシャッ
胸のあたりが冷たくなった
せっかくの服が台無しだ
すると耳元で
目元がじわっと熱くなった
私なにかしたかな
すると誰かが
スーツのジャケットを私にかけてくれて
女の人達に言ったんだ
あいつだ。
何かあったときに必要な人。
一緒に外のテラスのベンチに座った
私はホテルでシャワーをした
ホシはずっと部屋の中で待っていてくれた
今日は1日疲れた。
私は彼の座っているベッドにダイブして転んだ
ポンポン
ベッドを叩いた
すると彼も転んだ
高校のときを思い出した
少し甘えてくる感じも、きゅんとくるところも
懐かしい感じ。
彼は転んでいる私の胸に
顔をうずめた
私は彼を抱き返した
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!