今日はいつもと違う朝。
緊張している自分がいる。
32階に向かい、
座って
と言う社長の机の上に
ひとつの封筒を置いた。
辞 職 願
これは嘘。
今日辞めないと、
時々笑顔になったり
優しい
ちゃんと叱ってくれる
社長から離れられなくなっちゃう。
低い声で言われるとドキリとする。
心が迷っている。
しっかりして。私。
もっとここで楽しく働きたい。
そしたら、良い意味で
もっともっと、社長と仲良くなれたと思う。
けど、だめなの。
よかった、、、、
最後の言葉は
聞こえないふりをした。
私は荷物をまとめて会社を出た。
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ミンギュside
辞 職 願。
それを机の上に出した彼女の香りは
深くて濃い香りだった。
それほど真剣な顔付きだった。
「辞めたいんです」
そう言われた時は
嫌われたな。って思った。
でも、だめなんだ。
俺から離れるな。
好きなんだ。あなたの事が。
心配なんだ。
だから「だめだ。」って止めたんだ。
だけど彼女は意志を曲げてくれなかった。
だから、
「迎えに行く」って
決めたんだ。
いつか必ず巡り会える。
そう信じているから。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。