伊吹side
そこには裸で横たわったあなたと
窓際には、あの男がいた。
『あなたっ、、!』
駆け寄って脈を確認する。殺されてはいなかった
直ぐに服を着せてあげる。
『ごめんな、、あなたっ、、』
安心と悔しさでぐちゃぐちゃの感情になり、涙が止まらない
後ろを向くと犯人が暴れていた
すぐそばに居てあげたいけど犯人を捕まえるために、あなたから離れる
志摩「無事だったか」
『うん、でも意識が戻ってない』
志摩「絶対に捕まえるぞ」
『おう』
本当は、今すぐにでもこいつを殺してやりたい。あなたを2回も怖い目に遭わせて、正気でいられるわけが無い。
でもそんなのダメだから、拳銃は抜かない。
凶器を持っていた相手と、警棒で戦う
途中で401の2人も来てくれて
無事に犯人を捕まえることが出来た。
犯人を2人に託し、俺らはあなたを病院に連れて行った
.
病室に寝かされたあなたは、目を覚まさずに1週間が経った
医者が言うには「恐怖やショックで意識が飛んでいるだけで、命に別状はない」との事。
命に別状はないのが、それだけで本当に安心だった
ただ、なかなか目を覚まさないとなると、さすがに心配になる
俺は毎日病室を訪れる。
志摩も、九ちゃんも、陣馬さんも、隊長も、、、、
みんな来てくれる。
1人で来る時は、決まっていつも声をかける
『あなた〜今日なー、またメロンパンください!って駆け寄ってきた子がいるんだ〜』
『今日はメロンパン号に乗れなくなっちゃったんだ、』
『明日俺、結構大変な仕事してくるかも。
絶対に生きて帰ってくるから、あなたも早く目覚ましてよ、』
『昨日は来れなくてごめんな、忙しくて。
久住っていうヤバいやつに薬やられてさぁ、、大変だったなぁ、あなたで癒されたいなぁ』
『陣馬さんも意識失っちゃってたんだけどね、この前回復したんだ。
あなたも元気になって欲しいなぁ。俺がいるよ、』
初めは俺の話を聞かせてあげるだけだった。
それから徐々に、俺の願いが込められていく
「目を覚まして」「癒されたい」「元気になって欲しい」
でも全く意識が戻らなくて、気付けば1ヶ月が経っていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。