第64話

56.
1,426
2019/04/14 14:14
ちょっと前のお話。





私はオフで翔はいつもどうり仕事に行ってる...と思ってた...





未だに忘れはしない。



1月27日17:22嵐さんのファンクラブからのメール。





私は、コンサートのことかなんかかな?と思い、
開くと、そこには、





嵐から皆様へ大切なお知らせ






という文字が。



その時点で私はなにか不穏と言うか、
なんか嫌な予感がちょっとだけしていた。





そして、下にあるURLを開くと、
静止した状態の嵐の5人の姿。




再生すると、
その内容は嵐としての活動を休止するということだった。




その事実を初めて知った私。



公にしていないとはいえ、
なぜ、私にも言ってくれなかったのか。



メンバーだと言うのに。




泣きながらその動画を見たあと、
少し泣き疲れて寝てしまった。



時刻はPM11:00




そろそろ翔が帰ってくる頃合いだ。




すると、玄関の方からガチャ、という
ドアを開ける音がした。



櫻井翔
櫻井翔
ただいま...あなた...?
あなた
あなた
おかえり。翔。
櫻井翔
櫻井翔
泣いてた...の?
あなた
あなた
えっ?
そう言われ、頬を触ると、
涙がかわいたばかりのような感触が。


あなた
あなた
あっ、ごめん笑
ちょっと寝過ぎちゃったかな?
大丈...夫...
言い終わらないうちに翔が抱きしめてきた。
櫻井翔
櫻井翔
こっちこそごめんな。ずっと言ってなくて。
本当は言いたかったんだけど、
言ったらお前、どうなるかわかんなかったから...
なんで泣いていたのかまで見抜けられた。






やっぱり翔はすごい。
あなた
あなた
いいの。
嵐さんの考えだってあるんでしょ?
嵐さんは5人で嵐...だもんね...
櫻井翔
櫻井翔
あぁ...ごめん...
そこまで悩んでるとは思わなくて...
あなた
あなた
いいんだよ。
私は所詮ファンなんだからさ?
翔の奥さんでいられるだけで幸せなのに、
甘えすぎちゃったよね。ごめん。
櫻井翔
櫻井翔
あなた...
あなた
あなた
やっぱり私、嵐辞めるよ!
ヘアメイクさんに戻る。
その方が私も楽だし...
櫻井翔
櫻井翔
...けん...よ...
あなた
あなた
え...?
櫻井翔
櫻井翔
ふざけんなよ!
突然の剣幕に私はびっくりして固まった。
櫻井翔
櫻井翔
何が、嵐辞める?
俺の奥さんでいられるだけで幸せ?
ふざけんなよ!俺の気持ちも少しは考えろよ!
櫻井翔
櫻井翔
ヘアメイクの時代、
俺がどれだけ嫉妬してたか知ってるか?
今でもメンバーにさえも嫉妬してんの知ってるか?
俺は嵐にお前がいなきゃダメだ。
多分ほかのメンバーだってそうだ。
あなた
あなた
でも...
櫻井翔
櫻井翔
確かに、俺らは5人で嵐って言い続けてきた。
今だってそうだよ?
櫻井翔
櫻井翔
でもね?
あなたが加入してきて、
俺ら色々変わったんだよ?
あなたは気づいてないだろうけど。
あなた
あなた
え?
櫻井翔
櫻井翔
俺は、自信がつくようになった。
ニノは前よりもっと頑張るようになった。
大野さんは、あなたがいると寝なくなった。
松潤は、あなたがいると頼もしいとまで言ってる。
相葉さんは、あなたがいると落ち着くって言ってくれてる。
櫻井翔
櫻井翔
だから、私なんてって言葉、使わないで。
あなたは誰かに必ず必要とされてるんだから。
少なくとも俺はすごく必要としてる。
櫻井翔
櫻井翔
だから、俺らのことは気にしなくていいから、
嵐を辞めないで。お願い。
こんなふうに思ってるとは、
正直思ってなかった。




夫婦生活を初めてまだ間もない時だったが、
すごい愛を感じられた瞬間だった。

あなた
あなた
ごめん。
簡単に辞めるなんて言っちゃダメだよね。
ありがとう、翔。私も翔のおかげで頑張れる。
櫻井翔
櫻井翔
嵐やめない?
あなた
あなた
辞めない!
この日、再び私はこの人に、
嵐さんに一生ついていこうと思った。

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