「 ここはどこだ 。」
無機質な白い天井が見えた。
いや、天井だけじゃなくて、白い壁、辺りがほぼ一面真っ白な空間。
いや、どこだよ。なんて見回していたら、なにやら走ってこちらに向かってくる男の人達が見えた。
その人達は大声で、
「アンさーん!!」
と、半分泣きながら俺のところへ駆けて来る。”アンさん”って誰よ。
その様子に、え・・?え・・?なんて困惑していたら、
一番僕の目の前に来た緑色のジャンパーを羽織った人が、
「アンさん!大丈夫でしたか?!」
その瞬間、あ、俺ってアンさんって人なんだ。へえ〜と思った。
だが、大丈夫って何がなんだろうと思って聞いた。
「え・・・?大丈夫って・・・?」
「は?!だってアンさん、ライブ中に頭打って倒れたじゃないですか!!」
・・・・・・・ん?
倒れた?ライブ?・・・・何がなんだか全く分からん。
てか、この人は誰?
「あ・・あの、あなたは・・・・・どなたですか?
「・・・え?」
🅣𝗈 🅑𝖾 🅒𝗈𝗇𝗍𝗂𝗇𝗎𝖾𝖽...
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!