潮風が吹き抜ける海辺。
「ん~~、、っ。やっぱり海っていいねぇ。」
なんて言ってみるが、
最後に海に行ったのは三年前だ。
親に連れていって貰ったきり、来ていない。
上空ではカモメが高らかに鳴いている。
私はそれに釣られ、上を見上げる。
「すご、、群れで飛んでる、、、」
綺麗、、、と小声で漏らす。
耳に響くは波の音。
目に映るは水平線。
空は晴れ、ところどころに羊雲。
ぼーっと眺める私を照らす暖かい太陽。
まるで映画の世界だ。
私の語彙では『素敵』としか言い様がないぐらい。
「あ~、、風が気持ち良い、、、」
等と呟きながら、
ベンチに腰掛け黄昏る。
相変わらず太陽はギラギラで暑いっちゃ暑いけどね。
砂浜を歩こうかと思い付き、
目線を足元に広がっている砂に移す。
その時、何かがキラリと太陽光を反射し、輝いた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。