蘭「あ、起きた?」
『………………』
これは、、一体どういう状況だ。
私は自宅のベッドにいて、蘭さんはなぜか上裸で。
あれ、私たち一線は………
蘭「あーごめん笑 勝手にシャワー借りただけ。あなたちゃんが思ってるようなことはないよ」
私のそんな思考を汲んだようにそういって笑う蘭さん。
もう朝食はできているというもんだからテーブルまでいけば少し焦げたトーストがあった。
聞けば、彼は今日はじめて本格的な(笑)料理をしたようだ。
私がトーストをひとかじりしたとき、蘭さんは言った。
蘭「あ、そーいや。昨日は俺と“共犯“になってくれてありがとうね〜」
『………はい?』
な、なんのことだ…
私昨日なにか、、
私が少し混乱した様子で彼を見ればふふっと笑い取り出した書類。
そこには確かに、「パートナー契約」なんて言葉が並んでいて。
『なんですか…それ………』
蘭「これね、俺とあなたちゃんが共犯者になるための書類。」
にっと笑った蘭さんのそれで思い出した。
そういえば昨日…
“俺と共犯になってすこーしだけ竜胆にいたずらしない?“____ .
なんてことがあったな。
『馬鹿馬鹿しい…私、竜胆とは今後のことを2人で話そうと…』
そういって椅子から立ち上がると、ぱっと腕を掴まれた。
蘭「それがなぁ…ここ、みてよ」
指をさした部分、そこには
[承諾書]の横に私の指印がついていた。
こんなことできたのは私が酔っ払っている状態だけだろう…いやまてよもしかしてこの男……
『……私のことはめましたね、、?』
だって、最初からおかしいとは思っていた。
なぜバーに連れてこられた?なぜあんなにワインを飲まされた??
この承諾書に私の手で印を押すこと…それが目的なら、、
私がギロっと蘭さんを睨みつければ
蘭「おぉ〜、こわ〜笑」
全然怖がってなさそうな彼の目に私が吸い込まれそうで怖かった。
これが、蘭さんと私がパートナー契約とやらを組んだ理由。
そして、これから起こることの原点である__ .
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!