やってしまった…。
舞台は1日3回公演することになっていた。
舞台は成功したんだけど…。
店番で私はやらかしてしまったのだ。
私は舞台の衣装のまま接客をしていた。
なにか飲み物を運ぶために転んだり、注文を間違えるわで、クラスメイトに迷惑をたくさんかけてしまった。
その後裏方に回ったものの、指を切ってしまったりとやっぱり迷惑をかけてしまった。
極めつけに材料を落としてしまい、グシャグシャに。
これじゃあ、なにもできないではないか。
費用はもうほとんど使ってしまい、私はどうすることもできず途方に暮れていた。
クラスメイトも言わないだけでそう思っていると思う。
私のせいで…。
一条が私の隣に座った。
その通りだ。
落ち込む前に解決策を考えなきゃ。
いつまでもうじうじしていたらいけない。
一条に手を引かれ走り出した。
ねぇ、柄にもなくドキドキしている私はやっぱりバカだよね。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。