第26話

エピローグ
276
2021/03/30 08:08
一条雅いちじょうみやび
恋春、帰るぞ
天使恋春あまつかこはる
うんっ!
雅の手をとり、2人で帰路を歩く。
天使恋春あまつかこはる
そういえば“バカでアホでドジ”って
私のことだったの?
私たちが付き合い初めてから最初の数日は周りがとてもザワザワしていた。理由は雅がすごくモテていたから。
一条雅いちじょうみやび
あれは…っ、お前が俺に好きな人とか聞いてくるからイラついてたんだよ…
珍しく顔を染めている雅ににやにやが止まらない。
天使恋春あまつかこはる
ふーん。私にベタ惚れだね
一条雅いちじょうみやび
悪いかよ
ふざけて言ったのに、そんなこと言われたら
天使恋春あまつかこはる
…ずるい
私も頬が赤くなるに決まってるじゃん。
一条雅いちじょうみやび
俺は、お前のことずっと好きだったよ
天使恋春あまつかこはる
ふふ、ちなみにどんなとこが?
私のことずっと好きだったんだ。

胸が熱くなった。
一条雅いちじょうみやび
何事も一生懸命なとことか、どんくさくて放っておけないとことか
天使恋春あまつかこはる
みーやーびーっ!
それ褒めてないでしょ!

逃げようとする雅を私は必死に追いかける。
天使恋春あまつかこはる
待てーっ!
付き合い始めたと言ってもまだまだ変わらない私たち。
天使恋春あまつかこはる
どわっ…!
曲がり角を曲がったところで雅が立ち止まっていた。
一条雅いちじょうみやび
おっせぇ。早く行くぞ
そう言って手を差し出す雅を
天使恋春あまつかこはる
うんっ!!
私はしっかりと握り返した。

私たちは私たちなりに愛を育んでいこう。

Fin。・:+°

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