第6話

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2021/07/27 08:38





それからなんとか受付を済ませた俺は





今日あったことを話した





医者
そっかそっか…
医者
やっぱりひまわりとバスケのネットはだめなんだね…
晴人
晴人
あ、あと
医者
ん?
晴人
晴人
その女の人が名前言ってきたんですよ
晴人
晴人
覚えてませんか?って
医者
なんて言ってたの?
晴人
晴人
あなたって言ってました!
晴人
晴人
けどなんもわかんなくて…
医者
頭はどうだった?
晴人
晴人
痛くなりました………
医者
晴人くんが10年前にこの病院に来た時
晴人
晴人
事故った時?
医者
その前にも来てたんだよ?
晴人
晴人
え?なんで?
医者
立花…じゃないや、あなたちゃんが車に轢かれた時、晴人くんが対応してくれたんだ!
晴人
晴人
俺がですか?
医者
そう!覚えてないかな?
晴人
晴人
立花あなた…





名前を口にするとやっぱり頭が痛くなった





だけど同時に





頭の中にある重い蓋が開きそうな感覚に陥った





晴人
晴人
先生…
医者
ん?
晴人
晴人
俺思い出せるかもしれません…
晴人
晴人
あなたさんと話したらなにかわかるかも…
医者
ほんとに!?
医者
よかった!!
晴人
晴人
あ、でもまた会えるかな…
医者
会える!絶対会える!
晴人
晴人
俺がんばってみます!
晴人
晴人
ありがとうございます!
医者
じゃあ次きた時はその時の話聞かせてね?
晴人
晴人
はい!





立花あなた





メモしておこう





特徴も…





思い出したい





全部全部





なんで彼女が悲しそうな顔をしたのか





知りたい





全部全部


















































次の日





俺はまた昨日と同じ駅に





昨日と同じ時間に降りた





会えるかもしれない





そんな小さな希望を胸に





???
あっ…
晴人
晴人
あっ…
晴人
晴人
ちょっと待ってください!





俺がいることに気づいて





すごいスピードで逃げるように走る彼女





腕を掴んで呼び止めた





驚いた顔でこちらを見る彼女





呼び止めたのはいいものの





どうやって話し始めたらいいんだろう





そんな風に考えていると





???
どうかしましたか…?





と声をかけてくれた





声を聞くとやっぱり頭が痛くなった





彼女と話すことで





俺は記憶を取り戻せるかもしれない





彼女はきっと喜ぶだろう





なら、それなら





晴人
晴人
ご飯いきませんか?






































































































次の日





昨日のことを考えながら





電車に乗り込もうとした





(なまえ)
あなた
あっ…





私は彼を見つけて





彼は私を見つけた





昨日のことを考えていたからか





少しこわくなって





乗ろうとしていた電車から遠ざかろうとした





幸い、今日は出勤時間が遅いため





これに乗遅れたところでどうってことない





それよりはやく他の場所に…




晴人
晴人
ちょっと待ってください!
(なまえ)
あなた
どうかしましたか?





階段を降りようとした私の腕を掴んで





なにかを思い詰めるような顔をしていた





私が声をかけると





あのころと同じように





頬を赤く染めて





彼は言った





晴人
晴人
ご飯いきませんか?





思ってもみなかったことを言われて





少しテンパる私と





言うだけ言って固まる彼





そんな光景がおかしく思えて





思わず笑ってしまった





すると彼も同じように笑った





少しだけ





ほんの少しだけど





昔に戻れた気がした





(なまえ)
あなた
誘ってくれてうれしいです!
(なまえ)
あなた
でも仕事があるので、今日の夜にしませんか?
晴人
晴人
は、はい!
晴人
晴人
夜で!大丈夫です!
晴人
晴人
じゃあまた!
(なまえ)
あなた
あ、LINE…
(なまえ)
あなた
交換した方がいいですよね?
晴人
晴人
あ、そっか、そうですね…





あの頃とは全く違うアイコン





自分の居場所であるバンドが大好きなんだろう





夜ご飯





LINE





また





あの日のことが頭によぎる





もし10年前と同じことが起きたら?





そんな不安は頭を振ってなくした





次は絶対また会えるから





なんとなくそんな気がした




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