第7話

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2021/07/27 06:42





朝あんなことがあったから





1日中ルンルン気分で仕事を終えることが出来た





どんなに疲れても





どんなに理不尽なことがあっても





(なまえ)
あなた
晴人くんとご飯行けるし!!





と、小さな声で言えばどうってことなかった





むしろそんなふうに考えることが





ばかばかしいくらいに





仕事も終わったし一応LINEしとこう…










(なまえ)
あなた
既読 矢野さんおつかれさまです!
(なまえ)
あなた
既読 仕事今終わりました!










待ってました!!!!!





と言わんばかりのはやさで既読がつく










晴人
晴人
おつかれさまです!
晴人
晴人
俺もそろそろ終わるので、あの駅の近くの駐輪場集合でも大丈夫ですか?
(なまえ)
あなた
既読 はい大丈夫です!楽しみにしてます☺️
晴人
晴人
俺もです!わら










楽しみなんて言っちゃって





引かれないかなって少し不安だったけど





同じことを思っててくれてよかった





返事が返ってきてよかった



















































それから30分後





彼とちゃんと会うことが出来た





それだけで今までにないほど幸せで





泣きそうなくらいだった





(なまえ)
あなた
矢野さん!こっちこっち!
晴人
晴人
立花さん!お待たせしました!
(なまえ)
あなた
あの
晴人
晴人
はい?
(なまえ)
あなた
なんで敬語なの?
(なまえ)
あなた
10年ぶりだしこの前は忘れてたかもしれないけど、思い出して誘ってくれたんだよね?
(なまえ)
あなた
だったら…





目の前の彼が俯く





小さな声でごめんなさいと言っていた





聞こえたのに聞こえないふりをした





なにか嫌な予感がしたから





忘れたのはあの一瞬じゃない





そう思ったから





晴人
晴人
たしかに立花さんと俺は10年前に会ったことがあるかもしれない
晴人
晴人
だけど今の俺にはわからないんです…
晴人
晴人
10年前の1部の記憶だけが欠落してるんです…
晴人
晴人
きっと立花さんとの思い出だけが…
(なまえ)
あなた
え?そんな…
(なまえ)
あなた
うそだよね?
(なまえ)
あなた
あ!YouTube撮ってるの?
(なまえ)
あなた
ドッキリとか?





なにも言わずに下を向く彼





私との思い出だけがなくなってるって





そんなの…ありえるわけ…





(なまえ)
あなた
なんとか言ってよ…





自分でも訳が分からなかった





涙が溢れて止まらなくて





そんな私を見兼ねた彼が





車に乗せてくれて





暖かい手で頭を撫でてくれた





優しさも





思い出も





たしかに私の中には残ってるのに





彼の中にはなにも残っていない





そう思うとどうしようもないほど辛かった





けど、辛いのは私じゃない





彼の方だ





自分の知らない世界があるって





どんなに怖いんだろう





今日だけでも美味しくご飯を食べよう





そしてたくさんあの時の話をしよう





思い出してくれるかもしれないから





(なまえ)
あなた
ごめんなさい…
(なまえ)
あなた
もう、大丈夫です…
晴人
晴人
謝るのは俺の方です…
(なまえ)
あなた
そんなことないです!
(なまえ)
あなた
ご飯食べましょう?
晴人
晴人
そうですね!
(なまえ)
あなた
あ、その前に1個いいですか?
晴人
晴人
はい?
(なまえ)
あなた
出来ればタメで話したいです…
(なまえ)
あなた
あと名前呼びがいいです…
(なまえ)
あなた
あの頃みたいに





少し驚いた顔をして





彼はすぐにうなづいた





少しずつあの頃に戻ればいい





何度だって 「はじめまして」 って





なにがあったって 見つける から





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