社 「あなた〜、打ち合わせ行くけん起きろ〜」
夢から抜けるとそんな声が頭上から降ってきた。
社 「お前寝るなら部屋行きーよ、風邪ひくけん」
『馬鹿は風邪ひかんけん大丈夫〜』
社 「そうですか、そうですかw」
『ん〜!』
社 「呑気に伸びとーやんw あと1時間で出るけんな」
『はーい』
昨日の夜リビングで仕事をしたまま寝落ちしたらしい。
おかげで首と背中が痛い…(また痛い朝やん)
あ、まだ途中やん。
目の前に開かれたパソコンには幕張の最終精算資料が
中途半端に残されている。
終わらせようと手を動かした。
「あれ、あなたおはよ」
『脇、お風呂入っとったと?』
脇 「うん、ってか、朝から仕事しとーと?」
『昨日寝落ちしたけんラストかけとー』
脇 「へぇ〜」
へぇ〜ってなんや?!
自分から聞いといて、ほんまにもう。
『あと、服着て出て来よ』
下半身だけタオルを巻いたほぼ全裸の脇くん。
どうやら、私はもう女扱いされてないらしい。
脇 「今更っちゃね、全部見とーやん」
ニヤッと笑う脇、これに弱いんよね、はぁ…
『それは雰囲気ありでやし昔の話やけんね』
脇 「え〜、まあ別に見よったことには違いないけんね」
そう言うと服を取りに部屋へ戻って行った。
『、、あ、やらんと。』
またパソコンに集中した。
ちょっとしてコーヒーに手を伸ばすと
周りには社長以外が揃っていた
『あれ?いつの間におったとね』
ふ 「20分前とか〜」
銀 「あなた声掛けても全然気づかん」
『もう20分も経った?嘘やん』
流石にこんなちょっとで20分は…
なんてスマホに手を伸ばしたらディスプレイには
9:28の表示
『は?もう30分やん』
本当に20分以上経っていたらしい。
ま 「あなた、最近仕事ばっかやなか?」
『そ?まあ、みんな全然仕事しやんもんww』
脇 「あなた〜、社長が準備出来とる〜?って」
編集部屋から出てきた脇はもう服も着てて
髪も乾いていたのでまた時間を感じる。
『やば!まだなんもしとらん』
『お風呂入ってくる』
それだけ言って着替えを持ってお風呂へ走った。
『体感時間5分くらいやったんやけどなあ…』
ドライヤーで髪を乾かしながらそんなことを呟くが
すぐにドライヤーの音で掻き消されてしまった。
社 「行くぞ〜」
『は〜い!』
「いってらっしゃい〜」
「この日から始める予定でいいですかね」
社 「あ〜、大丈夫っす」
『じゃあ、その日からで』
「はい、よろしくお願いします」
社 「こちらこそお願いします」
『よろしくお願いします』
そんなこんなで次の企画等々が決まりました笑
社長とお昼ご飯としてラーメン食べに来ました〜!
『あ、そういや幕張の精算終わっとうけん送っとく』
社 「おぉ、助かるぅ〜」
『なんそれw』
社 「いやでもマジで助かる、ありがと」
『へ〜い、食べたしアイス買って帰ろ』
社 「ハーゲンダッツ〜!」
『もち、社長の奢りやけんね?』
社 「嘘だろぉ〜」
『やけん、なんそれww』
ってことで仲良く2人でアイス買って帰りました笑
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。