第2話

2 無事転生?
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2020/03/23 13:35
ドスッ
い...たたたた...
...あぇ?
体に響いた衝撃。

頬に触れた...地面。

慌てて立ち上がると、ある異変に気づく。
体...戻ってる...!
さっきまで軽かった体に重みが戻ってきていた。

左胸に手を当てれば、ドクドクと脈打つ心臓。
(生き返った...)
でもここ...
回りは木、木、木。

音すらない空間の中で、腰が抜けて座り込む。
ったく...ここどこだよ神様...
神様
ここはね~森かな?
へ~、森...
って、えぇぇぇぇっ!?

バッと後ろを見る。

そこには宙に浮く神様がいた。
神様...だよね...?
神様
神様でーすっ
本当に転生しちゃったんだ...
神様
あ、信じてなかった?
神様
ちなみに今から...グルッペン?君がくると思うよ~
え、グルッペン...?
グルッペンって、あのグルッペンだよね?

...グルッペンも神様に間違って殺されたんか...
???
...ここは一体...どこなんだ?
神様
あ、来たみたいだね~
っ、グルさん!?
グルッペン
おぉ、桜じゃないか!
グルッペンの側に駆け寄ると、ジーッとグルッペンを見つめる。
...本物?
グルッペン
本物だゾ!
神様
確かグルッペン君には、君より1年前に来て貰ったからね
グルッペン
あぁ、久しいな!
...グルさん、みんなは?
神様
あ、それについては後で教えて貰ってね~
神様
グルッペン君いきなりで悪いけど、君からなんとか桜ちゃんがこの街に馴染めるように
神様
手続きしてもらっていい?
グルッペン
わかったゾ
勝手に話が進む二人と、差し置かれた私。

グルッペン、こんなに神様と仲良いのか...
神様
あ、そろそろ帰んなきゃ!
神様
ばいばーい
え、ば、ばいばーい?
ヒュンッ

...あ、帰った。

身勝手な神様もいるもんだなぁ、と思っていると、グルッペンが口を開く。
グルッペン
...桜、家はあるのか?
ぁ...
あの神様

大事なこと言い忘れて帰りやがった...!
な、ない...かも...
グルッペン
...
流れる沈黙。

なんか懐かしいなぁ...
グルッペン
では...
グルッペン
我々と一緒に住まないか?
え...我々って...みんなのこと?
グルッペン
あぁ!
...念のため聞いとくか。

前世のときのように聞く。
拒否権は?
グルッペン
もちろん無いゾ!
...と、いうことなので。
なら甘えて住まわせてもらいま~す
グルッペン
では、着いてきてくれ!
と、いうわけで。

無事転生させられました(?)

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