第2話

日常から
103
2019/06/07 11:56
キーンコーンカーンコーン♪キーンコーンカーンコーン♪
今日もまた、昼休みが始まる。

俺は騒がしいのが嫌いだ。昼休みの体育館など、そこに居るだけで疲れてくる。

出来れば教室でゆっくり独りでいたいんだ。

いたいんだが…
戸間 恵太
九条!いたいた、何してんの?
九条 隼人
うるさ…
九条 隼人
…声がデカいんだよ お前は。
空気を読まず俺に話しかけたのは、俺の親友兼天敵の戸間恵太。
親友兼天敵とはおかしな表現だが、俺の考えに1番調和するのはこの表現だろう。
戸間 恵太
おい、ノリ悪ぃな九条〜!
戸間 恵太
昼休みなんだし遊ぼうぜ!なっ!体育館でも行こうぜ!
九条 隼人
……(ギロッ)
俺の嫌いなものを確実に突いてくる恵太を睨みつけると、恵太は、「あぅ…。」と言って引き下がった。
と、
河野一華
恵太くん!
教室の入口の方から、恵太を呼ぶ声。

そちらを見ると、クラスの見た事だけある女子が恵太を手招いていた。
戸間 恵太
一華?どうした?
河野一華
どうした?じゃないわよ。
河野一華
体育委員の集まりがあるって放送で言われたばっかりでしょ?
恵太は、体育委員である。一華と呼ばれた女子もおそらく同じなのだろう。
戸間 恵太
あっ!忘れてた!
戸間 恵太
やべっ、怒られる!
九条 隼人
…うるさ。
河野一華
だから、早く。先に行ってるわよ。
そう言って一華はドアの向こうに消えた。その後を追い、恵太が走り去って行った。
九条 隼人
…はぁ。
誰もいなくなった教室。これこそ、俺が求めていたものだ。
愛しい静寂の中、俺は本の続きでも読もうと、机の中へ手を伸ばし――
ピコンッ!
九条 隼人
…ん?
スマホが、通知音を鳴らす。






―――1件の、メールが届いていた。
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中学校なのにスマホ持ってきていいの?とかの質問はなし。

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