どれくらい眠ったんだろう。
朝のようだった。
カーテンの隙間から入る光が眩しくて、太陽の光から逃げるように体を起こす。
ふと横を見ると駿佑がいた。
私はまだ夢を見ているのかと思った。
道「おはよう。俺の事わかる?」
会いたかった、大好きな人。優しい声に涙が出る。
『しゅん、すけ…なんで…』
嬉しかった。それと同時にここにいることが不思議だった。けどすぐに全てを悟った。
道「ごめん。俺が舞さんに聞いた。責めんであげてな」
『うん…私こそ何も言わんで、ごめん。怒った、よね…』
道「まぁ、少し。でも何が起きたか分からんくて心配もしたし何も考えれんくなった。あなたが心配してた通りやな笑 メンバーがおってほんと良かったわ」
『手紙読んだんやね…本当にごめんね…皆にも迷惑かけた』
道「そんな謝らんでや。皆も別に迷惑とか思ってないで。…俺あなたのこと責めるために来た訳やない。話がしたくて来た。」
真剣にそう言うから私は少し身構えてしまった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!