第12話

11話
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2020/03/23 15:52
道枝side

明日も撮影があるし、ということでお開きになった。まだ元気な方々は二次会に行くらしい。

俺はというと…

『みっちーみっちーみっちー!!』
いや、長尾かよ…

松下さんに絡まれていた。

「いやーお熱いね~。道枝くんから離れないしお願いしてもいい?」

「大丈夫です!」
「じゃあまた明日〜おつかれ〜」
「お疲れ様です!」

さて、この酔っ払いさんどうしましょ…明日も撮影やしなぁ…
とりあえず水飲ませとこ。
「松下さん、これ飲んで」
『ふへへ~ありがと〜』
素直にペットボトルを受け取ってくれたのはいいけど勢いよく水を飲んでびっくりした。
一気に半分くらい飲んでプハーなんて言ってる。おっさんかよ笑


『……道枝くんさ、』
急にいつもの松下さんに戻った。みっちーから道枝くんになってて少し悲しいなーなんて。
……そうだ

「松下さん、家まで送ってく。行こ?」
『うん… 』

飲んでた場所と松下さんの家は結構近かったみたいですぐに着いた。

『あ、ありがと。もう大丈夫だから』
「送るって言ったけどその後帰るなんて言ってないで?」
『え?』
「お邪魔しまーす!」
『ちょ、 』


「実は今日ホテル取れんかってん…やから泊めてくれる?」
『え、だから今日そんなら大荷物…それなら早く言いなよね~こっちだって色々あるのにさ〜 』

いや、俺が言う事やないけど警戒心…共演者やからって簡単に泊まらす?ええー心配やわこの子…まあホテル取れんかったのはほんとやけど…

『いくら共演者だからって簡単に泊める?とか思った?思うよね〜。いや、普段はこんな事せんよ?…でもちょっと話したい事あって。何か飲む?お茶か水しかないけど』

「そうなん…ならお茶で!」

『はーい! 』

そして2人分のお茶を持って来た松下さんはおずおずと口を開いた。


『あのね、実は…… 』

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