第3話

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2019/09/26 07:39
私がまだ幼少期の頃、1人の男の子に出会った。初めてあった時は、なんだこいつぐらいにしか思わなかった
でも、話していくうちに打ち解けていって1番仲のいい友達になってた。
名前は確か…たっくんって呼んでた気がする
今思えば、あれが私の初恋だったのかなって考える時もある。別に今彼氏ができなくて悲しいとかそういうんじゃないけど


心夏
『また会いたいな…』


幼少期の頃とか、まるで漫画やドラマみたいな展開だよね。何年後かに再開して、また恋に落ちるっていう定番のオチ

まぁ相手は私のこと忘れてると思うし、そんなロマンチックなこと、私には起こらない




つぼみ
「なに?またたっくんって子のこと考えてんの?」




心夏
『お前は私の心が読めるのかよ』




つぼみ
「長い付き合いだからね」

と、Vサインをしてニッと笑った



心夏
『まぁ、別に』



つぼみ
「そんな昔のこと引きずってたら新しい恋には出会えないよ?」




心夏
『彼氏のいないあんたには言われたくないんだけど』




つぼみ
「えー辛辣」




和真
「なんの話ししてんのー?」




心夏
『うわ、出たよモテ男』




つぼみ
「和真とか選び放題じゃん」




和真
「はぁ?失礼な」




心夏
『この前可愛いのに告白されたんでしょ?知ってるよー』



和真
「なんで知ってんだよ!」





つぼみ
「噂には敏感だから」




和真
「俺にも好きな人はいるっつーの…」






心夏
『なんてー?』





和真
「…べつにー」





和真はそっぽを向いた
たしかに新しい恋はしてみたいとは思う、でもそれと同時に怖いという気持ちもある
恋とか愛なんて「別れよ」そう言われたらお終いだし







心夏
『新しい恋か』




つぼみ
「お、つくる気してきた?」



心夏
『全然』


でも彼氏は欲しいかも…そう考えるのは普通だよね




つぼみ
「てか、今週の日曜試合だねー」




そう、私たちは高3にとっては最後の大会




心夏『だね』




つぼみ
「私失敗しそーフォローよろしく」



心夏
『任せてそれがリベロの役目』





つぼみ
「きゅん!」




和真
「あ、打たれた」



心夏
『きっしょ…』





つぼみ
「まって!酷い!」



そう私はリベロ、スパイクもできないし、あまり目立たない
だけど、試合を続けるにあたって一番重要なポジションでもある
だから私は迷わずリベロになった。バレーは小学校高学年の時から始めた。














まさかあんなことになるとは思ってなかった

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