第15話

14
232
2019/10/12 11:44






正樹
「ごめんね武尊、でも早い者勝ちでしょ」
1セット目終了



心夏
『はい、タオルとドリンク。足りなくなったら言って』




宮澤
「なんか…マネだわ」





健介
「意外とマネしてますね」




心夏
『失礼すぎ!』







宮澤
「あーやっぱり強いわ」






健介
「ですね、とくに薔薇王子、なんか敵意むけてるし」







宮澤
「あー…」







心夏
『2人ともこっちに背中向けな』






宮澤
「ん?ああ」





健介
「?いいですけど」






バチーン!





宮澤
「いた!いたい!いたい!」






健介
「グハ…ヒリヒリします」






心夏
『気合い入ったでしょ、1セット取り返してきな』





宮澤
「おうよ、任せとけ」





健介
「はーい」





心夏
『健介その脱力系やめい!』





















うーん、やっぱり強いな
レシーブの丁寧さ
粘り
スパイクの威力
サーブの威力
ブロックの完成度






心夏
『全部私には無いものだ…な』






1人で言って1人で虚しくなるやつ←







心夏
『夏希高校ファイトー!』



















宮澤
「あー!負けた!」





心夏
『清々しい顔してやんの』







健介
「お疲れでした」






宮澤
「おう、おつかれ」

















私は気まずくて先に帰ることにした
まぁ片付けが残ってるんだけど





心夏
『ボール片付けまーす』
そう言って体育館に1人、片付けをしている私







心夏
『さびし』





なんて呟いてるけど、この体育館に来ることも無くなるのか












私はボールを入れているカゴを背もたれにし、座り込んだ








心夏
『大学…か』




実感がわかない






てか、バレーを引退したこと自体にまだ納得いってないから




なんて1人でブツブツ言ってた




そしたら急に男の人の声が聞こえて









「あぶない!」


心夏
『え?』






ボールを入れているカゴがバランスを崩して私に向かってきた






心夏
『あ』







武尊
「あっぶな、なにしてんの」





私を助けてくれたのは薔薇王子だった






心夏
『…片付けだよありがと』






武尊
「危なっかしいのは変わんねぇな」







心夏
『…一応先輩ですからね!?』







武尊「一応だろ、一応」






心夏
『決勝、がんばってよ』






武尊
「当たり前だろ」






心夏
『本当はこっちの高校が勝つ予定だったのに』






武尊
「はぁ!?俺たちが勝つ予定でした!」







心夏
『ぷっ…あはは』





武尊
「何笑ってんだよ」







心夏
『薔薇王子って呼ばれてるくせに、私の時じゃ全然違うんだもん』






心夏
『なんか、動物系?』





武尊
「バカにしてんの?」






心夏
『まぁそうかもね』






武尊
「お前の時だけだよ、、」






心夏
『…ん!?』





武尊
「あーもう!この天然!」






心夏
『え、いや、ちょ』








正樹
「なにしてんだよー!行くぞ!」







武尊
「ちっ、正樹か」





正樹
「俺で悪かったな!」





心夏
『どうも』





正樹
「あ、心夏ちゃん?だよね」





心夏
『あ、はい』





正樹
「同い年なんだから、ためでいいよ」






心夏
『うん、わかりまし((ゴホンわかった』






正樹
「やっぱり…」





心夏
『はい?』





正樹
「心夏ちゃん気に入った、狙うね」






心夏
『はい!?』






武尊
「正樹…?」





武尊
「っ!!」





心夏
『え、いや、ちょ』







理解が追いつけないんですけど←

プリ小説オーディオドラマ