第14話

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2019/10/09 13:37
心夏
『腕疲れた…』





ずっと渡す係してたらそりゃあ腕痛くなるし





健介
「変わりますか?」





心夏
『可愛い!先輩思いは天使!』





健介
「で?」





心夏
『すみません、変わってください』





健介
「はーい、頼まれました」





心夏
『よろしくです』





普段マネージャーとかしないから慣れないなーこういうの






宮澤
「安藤ー!サーブ打ってくんね?」





心夏
『なんで私?』






宮澤
「だってリベロのくせにサーブ上手いじゃん」





心夏
『くせにってなんだよ!』





宮澤
「じゃあよろしくー」






心夏
『顔面ぶち当ててやる』






宮澤
「華麗に拾ってやるよ」






心夏
『腹立つ!!!いきまーす!』






私のサーブは男子に比べたら遅い方で、コースが人一倍いいだけ







宮澤
「うわ、コートぎりぎり」





心夏
『威力がないからね、コース極めないと』





宮澤
「次はとる」






心夏
『とってみろやー!』





宮澤
「こいやおらー!!」








健介
「俺がとります」






心夏
『健介!?』






宮澤
「え!?」






健介
「いやー最近レシーブがなまってたからですね」







心夏
『なんでこんなに綺麗に拾われんの!?』
 







健介
「いや、ちゃんと上手いっすよ」






心夏
『どうもありがとう!』






宮澤
「なんか、獲物横取りされた気分」






健介
「早い者勝ちっすよ」






心夏
『私のサーブは獲物じゃありません!』





なんてガヤガヤしてると、アップの時間が終わっていた






宮澤
「げ、雪城高校オーラあるなー」






健介
「とくに薔薇王子とか」






心夏
『オーラでもう負けてるしね』






宮澤
「そんなん言わんでよろしい!」









心夏
『まぁ…がんばって』








宮澤
「…なんかへんなもんくった?」






心夏
『食べておりません!』








ピーと試合が始まる合図がなった









やっぱり男子の迫力はすごい。女子とは違う威力があって圧倒される。



雪城高校はなんて言うか…全体的に整ってるって感じ、守備も攻撃もダメなところがない




こっちもこっちで頑張ってるけど、とびきり上手な人とか、とびきり背が高いとか居ないもんな



でも、ここまで来れた実力はある。まぁ男子なんだけどね










心夏
『やっぱり…いいな』





黄昏たそがれてた私でした

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