私はその話になってやっと気づいた
〜夜中1:00〜
みんな疲れて寝てしまった……心配かけたな…
……鬼舞辻無惨を倒すために私は命を落とすかもしれない…
みんなと会えなくなると思うと、少し……いや、かなり悲しいことだ
だが、自分の命を惜しんでは倒すことなどできない
私はみんなに謝った。こうして心配してくれて、何も無いように過ごしている……
ただ私達はいつでも死と隣り合わせなんだ。
特に柱となるとそれだけ強い鬼と戦わなくちゃいけない……
声がした方を見ると、壁によりかかった勝己が私の方をじっと見ていた
私は疲れで考えが甘くなっているとかではなかった
ただ、何となく勝己なら話してもいいかもと感覚的に思ったんだ
爆豪side
寂しそうに笑うそいつは人差し指を口に当てて俺に言った
そう言ってコイツは自分が座っているベッドの所をポンポンと叩いて、俺に座るよう促した
俺は抵抗しずに、そこに座った
すると羽織女は満足そうに笑って言った
俺は理解が出来なかった……
なんだ?どこか遠くへ行くのか?
俺がそんなことを思っていたら、爆弾発言をされた
俺は、その続きは聞きたくなかったが、聞きたかった……
ただ、こいつが言ってることは嘘ではないと分かった
俺はその名を聞いて、ある歴史の授業を思い出した
鬼殺隊は鬼舞辻無惨によって殺された。
コイツの前世もその鬼によって殺された
俺は心底動揺して、焦っていた。だが、なるべく落ち着いた口調で聞いた
授業で聞いた『伝説の呼吸』……それはある一人の女が使っていた桜の呼吸の異名だ
その女が使っていた『命の型』を使っていたのが伝説になった1つの理由だ
その後、同じ桜の呼吸を使っていた女も最初は違うと貫いてきたらしいが、同じ『命の型』を使っていたことで、同じ『伝説の呼吸』だと判明した
その女は型の名前だけが違ったらしい……
だがこいつは苗字も違う
桜神……それは、その『伝説の呼吸』を使っていた2人の苗字だった
つまり、コイツは苗字も型の名前も変えて全く別のものとして桜の呼吸を使っていた
俺は、ずっとじっと、その話を黙って聞いていた
信じたくなかった。こいつが死ぬなんて……
俺は……どんな顔をしていたのだろうか?
羽織女は俺の頬に手を添えて、微笑んだ
そして、後頭部に手を回したかと思うと
ギュッ
俺は羽織女の腕の中にいた
すると、震えた声で話し始めた
俺はコイツは泣いているんだと分かった
俺も正直泣きたかった
そして俺も夜桜に抱き締め返した
ガラじゃねぇが、優しく、慰めるように抱きしめ返した
ただ、グッと堪えて夜桜いや、桜神が泣き終わるのを待った
ああ、俺は
コイツに惚れているんだと分かった
_______________________
メチャメチャ長くなってしまった……
3000文字近く行ってしまった……
申し訳ないですっ(>人<;)
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。