広臣side
愛來の声にびっくりして
俺はその場を立ち去ろうとした。
その時……
切ない声で俺を引き止める
そんな俺は少しでも期待したのか
愛來の元に戻りベットに腰かけた。
顔を見ないようにと背を向けたまま
俺は下を向いた。
それと同時に愛來は起き上がり
俺をギュッと抱きしめた…。
そんな弱々しい声で言われたら
なんも言えねぇよ……。
お前がそんなこと言うのなんか分かってるよ。
でもな?
俺が許せねぇんだ。
終わらせなきゃ終わらせなきゃと思いながら
ズルズルと関係を続けてた。
その罰なんだよ愛來……。
愛來の体が離れたと同時に俺は立ち上がり
病室をでた。
そして、扉の前で座り込んだ。
耳を澄ますと愛來のすすり泣く声が聞こえた。
ごめんな……。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。