第32話

涼⑨
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2020/03/25 09:04
それから涼の車生活は順調?に過ぎていった。
私が仕事中は近くのパチンコ屋かゲーセンで時間を潰し私の仕事が終わるとスーパー銭湯に行って風呂に入ってコンビニで大量に食料を買って。
休みの日は一緒に車中泊をした。

そんな生活が続いて、かれこれ2週間。

『ねー。もう2週間だよ!車生活。寝れてんの?大丈夫なの?』
「全然大丈夫!だけど布団が恋しい(笑)」
『そりゃそうでしょ(笑)』
「あまね見て!」
涼は大量の札束を見せてきた!
『どっから盗んだの?そんな大金!』
「バーカ、パチンコで大儲けしたの!すげーだろ?」
『すごーい!』
「いい加減コンビニ弁当も飽きたし焼き肉だな!」
『涼の、おごり?』
「当たり前だろ!好きなだけ食わしてやる!お前、大家だからな!大家の機嫌損なったら追い出されっから(笑)」
『やったー!』
「よし!焼き肉屋行くぞ!」
そして焼き肉屋さんで大満足した私達。
「うまかったなー!肉は俺を裏切らないな(笑)」
『美味しかったーお腹いっぱいだよ!』
「次は宿探しだな!」
『駅前のビジネスホテルでいい?朝迎えに来ればいいよね?』
「えっ?お前は泊まらないの?」
『えっ!?私も泊まるの?』
「ダメなの?俺は、お前と泊まるつもりで居たけど。」
『ダメじゃないけど。』
「じゃ決まり!1番高い部屋探そう!風呂にテレビとかジェットバスとかさ!」
『えっラブホ?』
「手っ取り早いだろ?カラオケもあるしベット広いし一石二鳥、いや一石四鳥くらいだろ!」
『まーそうだけど。』
「じゃ決まりな!」

涼のペースに、いつも飲まれちゃう私。
でも楽しかった。
この、ぶっ飛んだ感じが明斗とは全然違う。
明斗……最近明斗の事本当に考えなくなったな。
でも会いたい気持ちは変わらない。
涼と一緒に居なかったら毎日泣いてるんだろうな。
支えるつもりが支えられてんだって思った。

「あまね!あそこのホテル良さそうだから入って!」
『うん。』
「ちょっと空いてる部屋と設備見てくる!」
『わかった。』

しばらくすると
「最高の部屋空いてる!行こうぜー!」
『あっうん!』
そして私達は2回目のホテルに入った。

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