第44話

涼20
294
2020/04/02 13:40
翌日。
体中が痛くて痛くて眠れなかった。
車屋さんには
「もう廃車だね」
と言われてショックと痛みで涙が止まらなかった。

なんでいつも上手くいかないんだろう
私は幸せになっちゃ行けないんだろうか
私より辛い人は、世の中にたくさん居る
でも、何で…
本当に死にたくなった。
消えたくなった。

それから私は車を失った事で涼と会う回数が激減した。
ほぼ毎日の様に会っていた涼と会えない。
それも辛くて寂しくて精神的に追い詰められていた。
相変わらず連絡は毎日していたけど声を聞くと辛くなり会いたくなってしまう。
そんなイライラが爆発した。

『涼さ、今回私のせいでケガさせて本当にごめんなさい。でも何で涼から会いに来てくれないの?電車でも来れるじゃん?』
「あまね、どうした?何かあったのか?」
『何かあったのか?あったでしょ?事故起こしてショックで涼には会えなくて。私どうしたら良いの?会いたいのに会えなくて。体中は痛くて。涼は私に会いたいとは思ってくれてないんだね!会いに来るなら涼じゃん!』
幸い今回の事故で涼は軽症だった。
私はかなりの重症。
「あまね、ごめん。そんなに、あまねが俺を好きになってくれてた事、気が付かなかった。でも俺は、そこまでまだ、あまねを想えない。」
『わかってるよ!ずっとわかってた!涼の気持ちが私に無いこと。元カノちゃんが忘れられない事。私も明斗の事、完全に吹っ切れたわけじゃないもん!でも涼の存在が自分の中で、こんなに大きくなると思ってなかったの!関係壊すのが怖くて、ずっと気持ちにフタして。全然本当の自分じゃない!もう苦しい。』
「あまね、とりあえず今日は1度電話を切ろう。俺も冷静に考えたい。明日必ず連絡するから。」
『わかった。』
そして電話を切った。

私達、これからどうなるの。
泣き過ぎて疲れた私は、そのまま眠った。

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