一睡もしないまま泣きながら朝を迎えた。
明斗は横で気持ち良さそうに寝ている。
なんで?どうして?わからない。
大好きだよ。愛してるよ。結婚しよう。子ども作ろう。名前は何が良いかな?男の子?女の子?
そんな話たくさんしたよね?
全部うそ?
この何ヵ月か全て嘘だったの?
私の何がいけなかったの?
感情がコントロール出来なくなりそうだった。
「あまねー明斗くーん、ごはんだよー!」
母親が呼びにきた。
『今行くね。』
ごはんなんて食べたくない。
まず明斗に全て聞きたい。
でも親に心配かけたくなかった。
明斗に全て聞きたい。でも怖い。
このまま起こしたくない。
なんなら今この世が終わったら良いとさえ思った。
でも仕方なく明斗を起こした。
『明斗ーごはん出来たって!起きて。』
「あまね❤️おはよう❤️こっちおいでー❤️❤️目覚めのチューは!?」
私は明斗の寝起きの、この感じが大好きだった。
でも今そんな気分になれる訳ない。
『あとでね!ごはん食べちゃお。』
「えー⁉️淋しいよーチューしようよー❤️❤️」
『早く行くよ。』
明斗は不満そうな顔をしていたが無理だ。
そして朝ごはんを皆で食べた。
私は喉を通らなくて。
母親に、どうしたの?なんて聞かれたけど。
『なんか昨日寝れなくて頭痛くて。』
と伝えた。
「俺のイビキのせいですかね⁉️」
呑気に母と笑ってる明斗。
一瞬殺意が沸いた。
食事が終わり部屋に戻ると明斗は
「あまね大丈夫?俺のイビキうるさかった?ごめんね💦ぎゅーしてあげるから少し眠る⁉️」
ふざけんな。と思った。
『明斗。話したい事があるから少し散歩しない?』
私は明斗に、そう伝えた。
「珍しいね!たまには良いかもね✨」
明斗は呑気に答えた。
そして近所の公園に向かった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。