第89話

直弘34
142
2020/04/29 06:19
宮ちゃんから着いたよって電話がきた。

宮ちゃんの車に乗った。
『こんな時間にごめんね。』
「全然いいよ!むしろ私も会って話して、ぶっ飛ばしてやりたいし!」
『ありがとう。』

そして直弘の居るコンビニに着いた。
私達に気が付いて車から降りてきた直弘。
久しぶりに直弘の顔見たら泣きそうだった。
宮ちゃんが直くんに
「後部座席に乗って。」
そして宮ちゃんの車に乗り込んで来た。
宮ちゃんは
「とりあえず私は車から降りるから2人で話なさい。」
そう言ってコンビニに入って行った。
「あまね、本当にごめん。とりあえず10万ある。足りないかも知れないけど受け取って欲しい。」
私の心は、ぐちゃぐちゃだった。
直弘を、まだ好きな自分に気が付き辛くなった。
泣きそうだった。
『直くん、気持ちは、ありがたいけど受け取れない。仮を作りたくないし、お金の事は、どんな関係でも作りたくない。とにかく受け取れないから。もう帰って。』
もう堪えきれず涙が止まらなかった。
それからも直弘は受け取ってと、ずっと言ってたけど私は受け取れないと断り続けた。
私の泣いてる姿を見た宮ちゃんが車に乗り込んで来た。
「直くん!またあまねちゃん泣かせたの?どうゆうつもり?毎日会社で顔合わせてるけど可哀想で見てらんないんだよね!直くんの気持ちも、わかるけど辞めてあげてくれない?」
泣いて話せない私の変わりに宮ちゃんが話してくれた。
「本当に悪いって思ってて。でも俺に出来る事なくて。これしか思い付かなくて。」
『とにかく、お金は受け取れない!いらない!』
「じゃせめてコンビニで何か買わせて!あまねの必要な物、何でも良いから!頼む!」
宮ちゃんは
「あまねちゃん、それで直くんの気が済むなら、それで終わりにしな。」
『うん。』
そして欲しい物、特に無かったけど
『じゃタバコが良い。』
「何でも良いよ!」
タバコをカートンで買ってもらった。
宮ちゃんに
「とにかく、これで今日は帰って!」
そう言われた直弘は帰って行った。
帰って瞬間、私は大泣きした。
何で泣いてんのか、もう良くわからない。
でも宮ちゃんは私の気持ちを分かっているように黙って背中をさすってくれた。

しばらくして私も落ち着き始めたから宮ちゃんに送ってもらって帰宅した。

家に帰ってからも直弘の顔が離れなくて辛かった。
私は泣き疲れて眠った。

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