今日は明斗の誕生日。
私より明斗の方が少し誕生日が早かったから久しぶりに電話を、かけてみた。
やっぱり出ない。
折り返しもなかった。
何があったのかな。
どうしたんだろう。
もう考えるのも疲れ果てていた。
そして数日後の私の誕生日がきた。
期待した。
連絡がくること。
会いに来ること。
ずっとずっと待った。
でも連絡がくることも会いに来ることもなかった。
私は、やっとここで終わったんだと思った。
本当は、もっと前から分かってた。
終わった事。
でも誕生日までは信じてみたかった。
辛さや苦しさ。
もう立って居られない程落ち込んだ。
せめて、ちゃんと終わらせて欲しかった。
期待だけさせておいて。
悲しい辛い17歳の誕生日だった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。