第12話

明斗②
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2020/03/23 05:33
明斗は会社の寮に入っていた。
だから週末必ず私の家に泊まりに来た。
週末が待ち遠しくて。
その分仕事も頑張れた!毎週毎週会っていた。
だけど突然
「今週は行けないんだ(;_;)実家に帰らないとならなくて。来週は会えるから楽しみに待ってて!ちゃんと親にも、あまねの事話してくるから♪」
寂しかったけど
『うん、わかった!来週楽しみにしてるね!ご両親に宜しくね!』

私達は若かったけど結婚の話、子どもの話を毎回たくさんしていた。
「今度の大型連休には、あまねを自分の両親に紹介するから!一緒に行こう!」
『もちろんだよ!楽しみだなぁ(^_^)』

毎日連絡を取っていた私と明斗。
いつもなら金曜日仕事終わりに会いに来る明斗が来ない。付き合ってから初めての事だった。
「これから実家に行ってくるよ!実家に着いたら連絡するから!」
『うん!わかった!気を付けてね!』
そんな会話をした。

だけど彼から連絡が来ることはなかった。
何度メールをしても電話をしても返ってこない。
なんで?何か事故に巻き込まれた?
眠れなかった。心配で気になって。
気が狂いそうだった。
連絡が取れない日なんて1日もなかった。
おかしい。でも実家の住所までは知らない。
どうにも出来ない不安な気持ち。

すると日曜日の夕方、明斗から電話がきた!
『良かった!無事で(;_;)なんで連絡くれなかったの?実家着いたら連絡するって言ったからずっと待ってたのに。心配したよ!』
「心配かけてごめんね。久しぶりに帰ったから地元の友達に連れ回されちゃってさ(^^;
二日酔いだよ!」
『それなら良かった!ご両親元気だった?私の事なんて言ってた?』
「あーそれは会った時に、また話すよ!とりあえず無事帰って来たから安心して♪また明日ね!愛してるよ、あまね!」
『うん!また明日ね!』

そう言って電話を切ったけど…なんか気になる気がした。
なんだろう?このモヤモヤした気持ち。
とにかく次会えたら聞いてみよう。

そしてまた、週末がきた。

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