第57話

直弘⑨
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2020/04/17 23:00
それからも直弘とは順調に付き合いが続いた。
付き合って1ヶ月頃の私の誕生日も大好きな花の花束をプレゼントしてくれたり。
幸せだった。

本当に順調過ぎて明斗の時の事が過った。
また幸せの頂点で突き落とされたら?
裏切られたら?
不安だった。
でも直弘は本当に本当に大事にしてくれた。

そして付き合い始めて3ヶ月が過ぎた頃。
私も直弘を好きになり始めた事に気が付いた。
ちゃんと伝えなきゃ。
不安にさせたままじゃダメだ。

直弘と体を重ねた後、
『直くん。』
「どうした?」
『あのね、私、直くんが好き。たくさんたくさん不安にさせてごめんね。こんなに想ってくれて大切にしてくれて。好きにさせてくれてありがとう。これからも…』
私が、まだ話してる最中に直弘は私を抱きしめた。
「本当に?本当に?俺を好き?やったー!!めちゃくちゃ嬉しい!やっと両思いだ!」
『うん、そうだね。長い間待たせちゃったね。』
「全然いい!好きになってもらえたんだから俺はそれでいい!あまね、ありがとう。なんか気持ち悪いかも知れないけど俺の顔見て言って!」
『恥ずかしいよ。』
「言って。」
真っ直ぐ私を見る直弘。
『直くん、好きだよ。』
「俺も好き、大好き!」
そしてまた、抱き合った。
本当に幸せだった。
ずっと続きます様に…
この時、心からそう思った。
やっと見つけた私の居場所。
本当の私を見せれる場所。




















だけどここから
私の地獄の様な日々が始まるとは思ってなかった。
この日の私は…

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