彼の家に着いた。
中に入れてもらうと、タオルが飛んできた。
この人、口悪いなぁ
わー、なに、こわっ。
私の思ってることがバレた!?
私はとにかく、その部屋に入った。
そこにはものすごく広いバスルームがあった。
このマンション見たときに、
え!?って思うほどでっかくて、
最上階に近いこの部屋。
あの人お金持ちだ、、、。
ドア越しに聞こえる声。
どきっとする。
私はさっとシャワーを浴び、
バスルームを出た。
すると、そこには明らかに大きな服。
これ、ダボダボなんじゃ、、、。
いや、せっかく貸してくれたし、
文句は言わない。
私は借りたTシャツとダボダボのスウェットを履いたけど、大きすぎてずり落ちる。
仕方なく、履かずに出た。
すると、こちらに歩み寄ってきて、
私の腕を握った。
とっさに目を瞑ると
この人、すぐに人の心を見破るな。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!