第60話

言い寄らないでください
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2022/05/05 14:00
雨ヶ崎     (20歳)
雨ヶ崎 (20歳)
私の場合とは違う?








一ノ瀬     雪姫苺
一ノ瀬 雪姫苺
はい。私は自由を許されなかったんです。家から出ることも何もかも。






雨ヶ崎     (20歳)
雨ヶ崎 (20歳)
なるほどね。でもよくここへの入学を許して貰えたわね







一ノ瀬     雪姫苺
一ノ瀬 雪姫苺
家出。ですよ。冬弥くんは私の家の召使い見習いでした。







雨ヶ崎     (20歳)
雨ヶ崎 (20歳)
え!?冬弥が?召使いってキャラじゃなくない?






一ノ瀬     雪姫苺
一ノ瀬 雪姫苺
はい。だから、怒らえてましたよ。でもある日、部屋で外を眺めている私にこう言ったんです。「外の世界興味ねぇか?」と。私は興味ある。でも出られない。といったら冬弥くんが父様の部屋へ行き脅したんです






雨ヶ崎     (20歳)
雨ヶ崎 (20歳)
え!?脅し!?







最近の子……なんて物騒なの。






一ノ瀬     雪姫苺
一ノ瀬 雪姫苺
術式で父様を脅すと簡単に外へ出られました。そこからしばらくら呪霊狩り。冬弥くんがいればなんだって楽しかった。だから冬弥くんについて来て呪術高専へ入った。親に一言も言わずにね。







雨ヶ崎     (20歳)
雨ヶ崎 (20歳)
そう。






雪姫苺は嘘偽りなく話しているのは目を見ればわかる。







でもひとつだけ矛盾がある






高専はいくら特別と言っても学校だ。







親の許可なしでは入れない。







おそらく私の前の担任が雪姫苺の親の元まで行き判を貰ったのだろう。






ならば雪姫苺は愛されていたこその束縛ではなかったのだろうか。






一ノ瀬     雪姫苺
一ノ瀬 雪姫苺
だから、先生。冬弥くんに言い寄らないでください








雨ヶ崎     (20歳)
雨ヶ崎 (20歳)
うん。わかっt……ちょっと待って!?私がいつ言い寄ったって?

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