第20話

あたしが生まれた理由
34
2022/05/07 01:00















???
クソ、くそ…
???
ダメだ…
???
俺じゃ、俺だけじゃ……
???
…っ
???
ああ、くそ…


???
…ごめん、フリア


◆◆
  。
フリア?
フリア?
……
◆◆
         、
  、     た。
◆◆
っ 、           。
◆◆
… ぁ い 。
◆◆
    、
こっち     い   。
フリア?
フリア?
っ、
◆◆
い い。
◆◆
っは 。
フリア?
フリア?
(…痛い)


忘れるのは、怖い事だって皆言う。
それは…分かってる。

でも私は



___でも俺は、
今のフリアには必要なんじゃないかって思った。

…そう思ったのも束の間。
???
……
“チア”が生まれた理由は、
俺の望む通りで、

『恐怖心を捨てる為』だった。
此処じゃそれなりの知識はある。

だが、
外に出るとなると話は別だ。
チアは外に出る度、◆◆が◇◇◆に◆◇から。

チアは、読◆◆の才能があった。
読み書きはいくら教えても
平仮名とカタカナしか分からなかったが、
読◆◆の技術だけは…天才的だった。
チア?
◆◆
あぁ。
◆◆
今日も来てたんだ。
◆◆
みぃ なアンタに優しくしちゃってさぁ。
◆◆
毎日楽だね。う やましいよ。
「一」「二」
その漢字すら読めないのに。

相手の口を読むのは、
誰よりも上手で。
◆◆
って言っても聞こえてないもんね?
◆◆
可哀想だね。叩いてあ る。
チア?
…!
「叩いてあ る。」

そう“見えて”
咄嗟に避けてみれば、
叩きに来た手から逃れられていた。
◆◆
…んなに?
◆◆
アンタ聞こえてんの?
チア?
……
◆◆
…そんな訳な か。
◆◆
もう一回チャンスあげる。
今度は避け いでね?
チア?
…ゃ
◆◆
ん…?
チア?
…やめ、て………
◆◆
………はは
◆◆
喋ってんじゃん
チア?
ぁ゛っ……
◆◆
ねぇ痛い?痛 ?
私の顔 てアンタは何考えてるのかなぁ!
◆◆
あっはは!!
◆◆
あははっ…んじゃあね!
今日はこ くらいで満足し あげる
チア?
っ……


タオイ?
(…チア……か)
チア?
……た、ぉい…おに…ぃちゃ、
タオイ?
(んっ…?)
タオイ?
「…いま、タオイおにいちゃんっていったのか?」
チア?
…(こくりと頷き)
タオイ?
「そうか…でも、おれはおにいちゃんじゃないぞ?」
チア?
………。
チア?
「ぉ  にいちや んだよ」
チア?
「あたょり まえに、ぃたから」
タオイ?
…「そういう、ことか」
チア?
……
タオイ?
「たしかに、それならおれはおにいちゃんだな」
チア?
…「ぅん」


___少し、いや…結構、申し訳ないとは思う。

こんな子一人に。
あまりにも荷が重過ぎるのではないか。

『誰かを守る、庇う』と言うのは
こんなにも辛くなければいけない事なのか。
なぁフリア。
そこまでして…守りたいのか?


___なぁ…
此処までする程、フリアにとっての“皆”は…大切だったのか、?

…俺には、分かんねぇよ




プリ小説オーディオドラマ