あなたside
何でこんなにも信用しちゃってんだろ
おかしい
でも、聞いて?
深澤さんは何も突っ込まず聞いている。
あの時もこの時も全部。
そんなこと言うけど
深澤さんは相づちをうつだけ
きっと私はこれを求めてた。
聞いてくれるだけ
ただそれだけを
あの子ゆりが来た瞬間
ゆりのことは好きだ
だけどきづいちゃたんだ
そう、こないだまで、
今まで誰にも話せなかったこと全てを話した。
2人が幸せになれる手がかりを早く渡さなかったこと。
ゆりの前でわざとらしく呼び捨てで読んでたこと。
阿部に気づいて貰いたくて芸能界に入ったこと。
応援してるなんていいながらほんとは
そんなことしたくなかったってこと。
でも気づかなくてはならなかった。
ゆりには勝てないことを
頬に冷たい感覚が走る。
最近よくなくなぁなんて思いながら
心にもないことを言う
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。