第13話

好き。
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2018/02/26 07:13
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貴方
あの…!
数原龍友
数原龍友
なぁ…

あ、おんなじタイミング…。
先生と被っちゃった。

でも、今だけは私に先に言わせてください。
先生には早く謝りたいから。

先生だけには嫌われたくないよ…
貴方
あ、すいません…!先生、先にいいですか?
数原龍友
数原龍友
…お、おう。
貴方
昼休みの事何ですけど、あの時は本当にごめんなさい…。
貴方
数原先生の事が嫌いだとかそんな事は一切無くて、ただ私が悪いんです…。

冊子を作っていた手を止めて、頭を下げる。

先生はこんな私の事を許してくれるのだろうか。


数原龍友
数原龍友
…はぁ。ほんま良かったぁ…。

そんな先生の言葉を聞いて思わず、
貴方
えっ…?

と聞き返してしまった。

だって私が思っていた反応と全然違ったから…

私は先生にこのまま嫌われてしまうんじゃないかと正直不安だった。
数原龍友
数原龍友
俺、あなたに嫌われたんかと思ってたんやで…?でも、何で嫌われたんか全然分からへんからどないしようって思っとったんや。
貴方
本当にすいませんでした…!
数原龍友
数原龍友
そんな謝らんでもええのに…笑 あなたとまた話せるようになって、俺ほんま嬉しいわ。
貴方
私も嬉しいです…!

先生がそんなこと思ってたなんて全然知らなかった。
先生ってきっと本当に優しい人なんだね。

しかも、また話せるようになって嬉しいとか言われたらさ…私馬鹿だから期待しちゃうよ?

こんなに胸を締め付けられるのも数原先生と話しているときだけだし、ずっとこの感情を押し殺してきたけど、やっぱり無理みたい。

ねぇ、この想いをいつか先生に伝えられる日は来るのかな?



先生、好きです。



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