凛side
放課後屋上に行くと光輝がいなかった
凛「あれ?光輝は?」
陸「果音さん探しに行ったよ」
凛「果音さんって?」
海司「簡単にいうと光輝の好きな人」
凛「そうなんだ…」
この時私は失恋したんだ
叶うかもって夢見てた自分が馬鹿みたい
陸「凛?」
海司「今日も一緒にダンスする?」
凛「あー今日用事あるんだった!先帰るね!」
陸「気をつけてね!」
凛「ありがとう!」
その場にいるのが気まずくなって逃げるように屋上から出る
やばい…泣きそう
学園出るまでは我慢しないと
なんとか耐えたけど家に帰る気になれなくて
人気が少ないところでボーっとする
果音さんってどんな人なんだろう…
絶対勝ち目ないじゃん
竜とお兄ちゃんから電話とかLINEすごい来てるじゃん
今更返すのもな、
もう9時になるし帰ろ
さっきまで明るかったからいいけどなんでこんなとこに入ってきたんだろう
ヤンキーめっちゃいて怖いんだけど…
男「君高校生だよね?一緒に遊ばない?」
凛「家帰るんで」
男「一緒に楽しいことしようよ」
凛「ごめんなさい」
男「こんな時間に1人で歩いてるって誘ってるようなもんじゃん」
手を掴まれて離そうとしたけど
女の私の力じゃ全然勝てなくて…
凛「辞めてください!」
竜「お前らいい加減にしろよ」
尊人「俺らの妹傷つけるとか良い度胸してるじゃん」
男「京極兄弟!?」
男「妹って…」
男「すみませんでした!」
男たちは逃げて行ったけど
お兄ちゃん達と気まず、、、
尊人「凛こんな時間までなにしてるの?こんな場所で1人で歩いてさ」
竜「俺らがいなかったらどうなってたか分かる?」
凛「ごめん…」
尊人「ごめんだけで済む話じゃないから」
竜「連絡しても全く返事ないしさこんな時間までなにしてたん?」
凛「竜達には関係ないから、」
尊人「凛どうしたの?おかしいよ?」
竜「俺と兄貴は凛を思って探してたんだけど」
凛「私そんなことお願いしてないから」
竜達に当たっちゃダメなのに
これ以上竜達に当たっちゃう前に離れなきゃ
2人の隙を見て反対方向へ走り出す
尊人「おい!凛!」
竜「ちょ待てよ!」
振り向いちゃダメだ
逃げなきゃ
5分くらい逃げてたら竜達の声がしなくなった
もう大丈夫かな
てかどうしよう…
光輝「凛?」
凛「光輝…」
光輝「こんな遅くにどうしたの?今日用事あるって先帰ったんじゃなかったの?」
凛「まぁ…笑」
光輝「ほんと大丈夫?家まで送っていくよ?」
凛「今は帰りたくない、」
光輝「夕飯食べた?」
凛「え?」
光輝「うちの家さ店やってるから夕飯食べてく?」
凛「いいの…?」
光輝「詳しくは聞かないけど何かあったんでしょ?そんな子を1人にして置けないよ」
凛「光輝…」
光輝に失恋したとか絶対言えないけど
光輝と入れる時間が増えるなら…って考えてしまう私は大丈夫なのかな…?
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。