ジェシーside
「 ただいまぁっ 」
今日も暗い家に帰る。
最近あなたは俺より帰りが遅い。
なんでか聞いてもいっつも話を逸らされる。
『 ただいまーってうわっ?! 』
「 おかえり、、 」
『 なんでこの時間まで起きてるの? 』
「 さびしーじゃん 」
『 そっか。お風呂湧いてるー? 』
「 湧いてるけどって行かないでよー 」
それに帰ってきた彼女はいい匂いがする。
それに最近可愛くなっていってる気がする。
『 ちょ、なになに。入ってこないでよ 』
「 やだ 」
『 えーなんで? 』
「 理由話してくれなきゃ俺ここいるもん 」
『 …わかった、とりあえずお風呂には入らせて? 』
「 ほんとに話す? 」
『 もちろん 』
「 約束ねっ! 」
やっと知れる。
けどドキドキしてきたっ、、
『 よし、コンビニ行こう 』
「 え? 」
『 だから、コンビニ行こう 』
「 あ、お夜食買いに行くの?久しぶりだっ 」
『 私が最近遅いのはジェシーのためだよ 』
「 え? 」
『 ほら、私たち付き合って結構経つじゃん 』
「 うん 」
『 多分世の中で言う倦怠期がそろそろ来るん
じゃないかって思ってて 』
「 うん? 」
『 料理ならいに行ったり、友達にメイクとか
服とか教えて貰ったり…してた、 』
「 え 」
『 ジェシーが気づかないうちに可愛くなってやろ
って思ってたけど、言ってなくてごめんね 』
「 ううん、いいよ全然。
そんなのすっごい嬉しいし、てか
俺浮気しちゃったのかと思った 」
『 そんなわけないでしょ笑
でももうやめようかなって思ってる 』
「 なんで?俺は全然いいよ? 」
『 んー、、ジェシーのためのはずなのに
ジェシーと会う時間が短くなってるなら
意味ないなって、 』
「 あなた… 」
『 あ、待って抱きついてこないで…よって
もう遅いか笑 』
「 あなたーっすきいいい 」
『 ちょ、ここ外だから気をつけないとっ… 』
「 いーの!週刊誌にとられてもあなたを
守るし、なんなら見せびらかす! 」
『 もー、、バカなんだから笑 』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!